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    よんほという名の1匹の生き物の心象的思索風景

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在日韓国人の私と無国籍の医師との出会い

 私は日本で生まれ育ってきた、父が韓国人で母が日本人の在日韓国人4世だ。常日頃から日本に生きる外国人として、またお互い政治問題を抱える隣国同士の軋轢に巻き込まれざるを得ないルーツを持つものとして日本社会に生きる上での悩みを抱えてきた。  そんな私は2012年の学生の頃、陳天璽さんの『無国籍』という本と偶然出会った。その本には無国籍の人が抱える法律上の問題点やアイデンティティの葛藤などが書かれていた。著者の陳天璽さん自身無国籍だった。陳さんは日本生まれの台湾国籍だったが197

    • #パリピ語訳聖書 旧約聖書を古典ヘブライ語からパリピ語に翻訳してみた -『コヘレト』第2章-

      א אָמַרְתִּי אֲנִי בְּלִבִּי, לְכָה-נָּא אֲנַסְּכָה בְשִׂמְחָה וּרְאֵה בְטוֹב; וְהִנֵּה גַם-הוּא, הָבֶל 1 ある日オレこう思った「ウェーイ欲望のままに楽しむぜ!そんで思いっきり快楽の味を知ってやる!」…とりまそれもむなしいだけ的なサムシングだったわ ב לִשְׂחוֹק, אָמַרְתִּי מְהוֹלָל; וּלְשִׂמְחָה, מַה-זֹּה עֹשָ

      • #パリピ語訳聖書 旧約聖書を古典ヘブライ語からパリピ語に翻訳してみた -『コヘレト』第1章-

         最近聖書の英語訳やフランス語訳を読んでみた。口語的で大変読みやすかったので、日本で出回っている聖書の日本語訳と比べてみた。そしたら、日本語訳が英語訳やフランス語訳と比べてあまりにも文語的で、しかもわかりにくいことに気づいた。そこで、自分で「楽しく・わかりやすい」聖書の日本語訳を作ってみようという気になった。  そして、一回ためしに旧約聖書の『コヘレト』の一文を原文である古典ヘブライ語からパリピ風(パリピ:パーティーピープルの略、「パーティーなどで盛り上がるのが好きな若者た

        • (全文)2019年1月31日アムネスティ・インターナショナル上映会「ウイグル強制収容所から奇跡の生還〜オムルベク・アリさんが語る〜」に参加して

           1月31日(木)19:00〜21:00 都内にあるアムネスティ・インターナショナル日本本部で行われたイベントに参加した。神田にあるどこにでもある雑居ビルの中にその会場はあった。外は雨だった。空はどんよりとしていて、どこか不安げでまっくろな表情を見せていた。  アムネスティのイベントに参加するのは私にとって初めてのことだ。今回は中国の新疆ウイグル自治区内でウイグル人やカザフ人等のムスリム(イスラム教徒)に対する虐殺の温床となっていると言われている強制収容所内での拷問を実際に

        在日韓国人の私と無国籍の医師との出会い

        • #パリピ語訳聖書 旧約聖書を古典ヘブライ語からパリピ語に翻訳してみた -『コヘレト』第2章-

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          1/19 中田考×浅川芳裕「世界征服に役立つ中東怪人対談」に参加して

          1月19日(土)に神田で行なわれたトーク会に参加してきた。 告知サイト:(http://app.f.m-cocolog.jp/t/typecast/22008/21644/124927965) 作家・翻訳家の田中真知さん主宰のあひる商会トーク第5弾、イスラーム法学者の中田考さんと農業ジャーナリストの浅川芳裕さんのトーク会だ。 以下、私が紙ペラに書き留めたメモとあいまいな記憶を頼りにトークの内容と拙い感想を書き下していく。 順番が違ってたり、正確ではない箇所もあるかもし

          1/19 中田考×浅川芳裕「世界征服に役立つ中東怪人対談」に参加して

          イスラエルのチェルケス人について 〜「誘拐婚の村」そして「イスラエル国軍に従事するイスラム教徒」〜

          5年前のこと。私は日本の大学を卒業後、イスラエルのテルアビブ大学の修士課程に進学した。 主に留学生向けの国際修士課程というコースで移民研究を学ぶためだった。 最初の一週間ほどはオリエンテーション期間で、イスラエル国内の様々な移民の形態について実地で触れる体験をした。 イスラエル建国以前の19世紀以後からのユダヤ人たちの最初の入植地、敬虔なキリスト教信仰を基盤にしたドイツ人によるキブツ、1948年のイスラエル建国時にブルドーザーで破壊されたパレスチナ人たちの村の跡地、エチオ

          イスラエルのチェルケス人について 〜「誘拐婚の村」そして「イスラエル国軍に従事するイスラム教徒」〜