小説「母さんと僕 緊急停止ボタン編」
僕「押してはいけないボタンほど、押したくなるものはないよね、母さん」
母「そうだね、たかし」
僕「でもみんな結局は押さないんだ」
母「確かにそうね」
僕「今までは僕もそうだった。でも今日の僕は違う。母さん、今日の僕は押すよ」
母「ダメよ。これは何もないのに押しちゃダメなのよ」
僕「僕はもう今までの僕じゃないんだ!お願いだ母さん、ボタンを押させてくれ!」
母「……私の知らない間に、大人になったのね。」
僕「……」
母「いいわ。あなたはあなたの人生を生きなさい」
僕「ありがとう、