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ちょっとマニアックなワインの話

こんばんは。某インポーターで勉強中の24歳です。いろいろ自分で飲んで、表現する力をつけていきたいので、ワインの備忘録をやっていこうと思います。ペース的には1週間で1本味わいの変化を見ながら書いていけたらと思います。同業の方、揚げ足取りはやめてくださいね汗

初投稿で書いてみたいと思ったのは、イタリアは南、カラブリア州より近年自然な造りをしたワインの分野において秘かな注目を浴び始めている地域、CIRO(チロ)のセルジオアルクーリ(2014年)です。まず、カラブリア州とは、というところなんですが、イタリアを足に見立てた時に、つま先にあたる州で、ンドゥヤなど唐辛子を使った料理で有名な地域です。東はイオニア海、西はティレニア海ということで、ブドウも海の影響を強く受けるようですね。

歴史をさかのぼると、かつてギリシャの植民地だったカラブリア。ギリシャ人が、イタリアの事を「エノトリア・テレス」(ワインの大地)と呼んでいたのは有名な話ですが、その言葉が指す地域がここカラブリアだということで、銘醸地として有名でした。ギリシャより持ち込まれたといわれるガリオッポという黒ブドウ品種で作られるCIRO。強いタンニンとチェリーのような香りが特徴的なブドウです。

1日目 やや閉じている印象。ネッビオーロのような緊張感のある独特な雰囲気。南のワインによく見られる厚ぼったい感じはあまりない。スワリングを5~6回していくと、ドライフラワーやイチジク、ナツメグなんかを彷彿させる香り。味わいは収斂性に長けていながらも果実が感じられ、バランスが良い。しっとりとしたタンニンと紅茶やバラなどを連想させるアフター。同じ地域で有名な生産者aVitaと比べると女性的な印象がある。(aVitaは口が乾くような力強いタンニンの印象がありました)多少の瑞々しささえも感じられる素晴らしい飲み心地。かすかに海を感じる塩っ気もあり、牡蠣なんて合わせたら最高だと思います。口に含んでから、飲み込んだ後のアフターへのつながり方がネッビオーロにすごく似てるんですよね!!かなりテンション上がります。

2日目 香りそこまで変化なし。味わいはタンニンがほどけてきたような印象を受ける。液体としての重心が下がり、枯れた花のような熟成香も感じられる。余韻は相変わらず長め。

3~4日目 少し果実感が減り、ワインとしての線が細くなってきたような印象。タンニンがさらにこなれてきて、甘みを感じられるように。おいしい。

セルジオアルクーリは個性的ながらも繊細でゆっくり楽しめるワインでした。質の良いタンニンはポテンシャルの高さを感じます。でもこれでもマセラシオン(果皮浸漬)4~5日らしいですよ、、、驚)ちなみにバローロは生産者にもよりますが50日くらいです。それだけブドウ自体にポテンシャルがあるというのが前提ですが、、、そう考えるとたった5日のマセでここまでしっかりとしたタンニンが出るなんて、ガリオッポってなにもの??やはりまだまだ勉強不足です。

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