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99.Zoom授業雑感-2画面環境を求めて

1.なぜ2画面か

ヒジュラ暦1442.2.17 (2020.10.4)

2020年3月の学期途中より遠隔授業が始まり、どうにか学期を終え、夏休みをはさみ、9月になり新学期が始まった。まだ、しばらくは遠隔授業をすることになっている。

初めてのZoomを使って試行錯誤をした数ヶ月でわかったことは、今の私に必要なのは、とりあえず2画面ということだった。いつも13インチのノートパソコンで授業をしているのだが、私の目肩腕はやられてしまった。画面の前にいる時間が長くなり、操作が複雑(画面の切り替え)になり、辛かった。13インチの一画面ですべてを行う技量は私にはなかった。

端的に2画面に何を映したいかと言うと、
・パワーポイント発表者ツールを映す画面
・学生のグリッドビューを映す画面

なのだ。書いてしまうと一画面でいけそうな気もするかもしれないが、授業中に画面共有をあれこれしたり、チャットを拾ったり、通信問題で抜けてしまった学生の入室許可をしたりすると、この2つの画面が埋没するというか、見失うことがある。だから、2つの画面を常に見える状態にしておくだけで、授業の質はよくなる(はず)。少なくとも私の操作ストレスは軽減されそうだ。

そこで、新学期はサブディスプレイを購入して2画面環境を構築しようと思っていたのだけど、諸事情でそれができなくなった。それでも、なんとか2画面にできないかなと考えていた時、私の目の前に2つのノートパソコンがあることに気がついた。職場で使用しているものと、自宅でプライベートで使用しているものだ。Work from Homeになってから、職場にずっと置いておくのも嫌だったので、持ち帰ったものだった。

2.ノートパソコン2台をHDMIケーブルでつなぐ

当初の予定では24インチくらいのサブディスプレイを買いたかったが、どうもしばらく、居場所が転々としそうなので、持ち運べないディスプレイは計画から外れた。

ノートパソコンを2つ並べるのは、画面も小さいし、スペース的にあまりよろしくないのだけど、これなら、初期費用も2台のパソコンをつなぐケーブルだけで済みそうだ。

何となく映像はHDMIケーブルだと思って、2台のノートパソコンにHDMIの端子があることを確認し、家電量販店で1mのHDMIケーブルを買ってきた。不本意だけど、とりあえずこれで2画面環境構築だと、ぶすっ、ぶすっとケーブルをつないだ。

なぜか、うんともすんとも言わない。何かを差した時に出る認識音も出ない。おかしい。何でだろう。設定画面を見ても別のディスプレイが認識されていない。改めて認識させようとしても、認識しない。何でだろう。何でだろう。調べてみると、早々にこんな記事に出くわした。

お~これはタイムリーな記事だと思い読み始めて、衝撃の一文が目に入ってきた。

ノートパソコンに映像入力端子はない

ん?ん?どういうこと?と思ったが、ノートパソコンについているHDMI端子というのは「出力端子」なのだ。今にして思えば当たり前なのだけど、ノートパソコンについている端子は映像を出力する(OUT)ためのもので、それをプロジェクターの入力端子(IN)につなげて、映像をプロジェクターで映し出していたのだ。

つまり、今、私がしていることは「出力端子」どうしをつないでいるということだ。それで反応しなかったわけだ。OUTが2つあってもしょうがないのだ。早くも私の2画面計画は2アウトで、試合終了を迎えそうになった。

使い道のなくなった買ったばかりのHDMIケーブル。腹立たしいので捨てたくなった。(ケーブルに何も罪はない)
途方に暮れながら、どうするかな~と上掲の記事を読んでいると、Windows10ならMiracastなる機能でサブディスプレイ化できると書いてあるのだ。

3.ノートパソコン2台をMiracastでつなぐ

藁をもすがる思いで説明を読みながら、やってみたら、できた!
一度はとん挫した、2画面計画が達成された。詳細は上掲の記事を見てもらうといいと思うが、何より無線なので、ケーブル要らず。だから、パソコンの置き方の自由度が高いのだ。

というわけで、私は新学期を2画面体制で勢いよくスタートした。片側の画面に学生のグリッドビューを表示させながら、手元にはパワーポイントの発表者ツール。2画面あると、諸々のページ切り替えもわりとやりやすい。グリッドビューがあることで、学生を指名しやすくなる。何となく教室にいる時のような座席を教室の前から見ているような。そして一画面の時はパワーポイントを動かしているとどの学生が話しているかもわかりにくかったが、グリッドビューが生きているので、だいたいわかる。これは本当によかった。よかった。私の授業が5時間連続でなければ。

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おそらく、この後に書くことは、使用しているパソコンの性能に関係していると思うので、すべての人に起こるわけではないし、Miracast機能は便利だったのだけど、結局、2週間ほどで止めた。

何が起こったかというと、授業が連続である日にはサブディスプレイ側のパソコンのファンがかなり回って熱くなり、ディスプレイの解像度が落ちたり、画面が断続的に波を打つように切り替わる現象が起きてしまった。文字での説明は難しいが、とにかくサブディスプレイとして機能しなくなることがわかってきた。

やっぱり、無線で飛ばすって大変だよな。今回、助けられまくりの記事には有線でやる方法も書かれていたが、今さらまたケーブルを買ってうんぬんはしたくなかったので、ここに来て、いよいよあきらめモードになった。

気がめいったので、ふと、仮住まいの部屋のテレビをつけてみるとBSデジタルの信号が弱くて、映らなかった。
"何なんだ!どいつもこいつも、役に立たないディスプレイばかりで、私はBSで昔の「浅見光彦シリーズ」を観て気分転換したかったのに”

32インチもあるのに何の役にも立たない。アンテナをもっと強く差せば信号が強くなるかなと非科学的なことを思いながら、テレビの裏の端子を見た時に、見覚えのある形を見つけた。

□HDMI端子

もちろん、最近のテレビにはHDMI端子がついているのは知っていたし、なんならYoutubeをテレビで見たいな~的なことは数年来思ってきた。そんなことができた日には、私はますます時間を浪費するようになるだろうと思ったので努めて、考えないようにしてきたのだ。

今、ふとアンテナを差し直そうとして見かけたこのHDMI端子。そしてパソコン2台をつなぐために、間違えて買ったHDMIケーブル。点と点が線でつながった。ケーブルだけに……(最近、ダジャレとかうまいこと言いたくなる欲求がすごい。これが中年化というものか)

4.ノートパソコンと32インチのテレビをHDMIケーブルでつなぐ

パソコンとテレビをつないだ。ついた!しかも、めちゃめちゃきれいで、画面は32インチ。Chromeのブックマークバーもパソコンだと数が多くて表示しきれず、収納されてしまうのだけど、テレビだと全部見える。WordやPDFは見開き2画面で130%ぐらいの大きさで見られる。Excelなんかも見やすい。

そして、授業だとさらに大画面の良さが生かされる。Zoomのグリッドビューで表示できる人数が多いのだ。これは、もしかしたら15インチぐらいのディスプレイなら関係ないのかもしれないが、私の13インチのパソコンだと参加者が20人ぐらいを越えるとグリッドビューが2ページにまたいでしまい、びみょうに使い勝手が悪かった。そのあたり32インチだと全員が1ページに表示される。

しばらくはこれかなということで、テレビ台においてあったテレビを無理やり机に移動。多少高さがないと、ノートパソコンと画面が重なるのでペットボトルで持ち上げて(笑)不格好だけど2画面環境ができあがった。

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*これは気のせいかもしれないが、テレビをサブディスプレイとして使うときれいな反面、少し明るすぎるのかもしれない。よく子どもの頃、親にテレビを近くで見るなと注意されたが、いまや目の前で見ている。そのせいか、わからないが目が以前よりも疲れやすい気はする。テレビの明るさを調節すれば解決するのだろうか…

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