56.Ramadan Kareem!

ヒジュラ暦1440.9.1 (2019.5.6)

ラマダン カリーム!(恵み多い月ラマダン、おめでとう!)

今年もラマダンが始まった。こちらに来て4回目のラマダンになる。ここに来る前は、「ラマダン」という言葉は、断食っていう意味なのかなと思っていた。ラマダンと言うのは「第9の月」という意味だということはこちらに来て知った。

ラマダンはムスリムにとっては特別な月だ。通常の月と大きく異なる。まず、日中の飲食ができない。食べ物はもちろんだが、水も飲まない。なぜ、このようなことをするかというと、貧しい人の苦しさを自分自身で体験することで、助けることの大切さをより深く理解するためだということだ。ラマダンの間はいつも以上に寄付や施しが良い行動とされるようだ。ちなみに断食は妊娠中の女性や子ども、お年寄りは免除される。

サウジアラビアの場合はここにいる人の大半がムスリムということで、社会全体がラマダン仕様になる。仕事の時間も多くの職場では短縮され、10:00-14:00 ぐらいになる。ぐらいというのは、私は昨日からさんざん、ラマダンの勤務時間がどうなるのか聞いたのだけど、みんな「わからない」と。どういうことかというと、ラマダンの最初の数日は、みんな辛い。生活リズムが変わるので、決まった時間に動くのが大変なのだ。だから、人によっては(けっこうな人が)しれ~と仕事を休んだりする(これは私の職場の場合)。

こういうふうに社会のリズムもがらっと変わる月だ。だから、ムスリムではない人でも、日中、人前で飲食をすることはすべきではないとされている。レストランも日中は閉店している。マクドナルドも閉まっている。私も特に義務はないが過去2回のラマダンは断食をしている。ただ、水はしっかり飲むので、家でこっそり、自分のオフィスでドアを閉めてこっそり、水を飲む。それぐらい、サウジアラビア(リヤド)のラマダンは、暮らす人全員に影響を与えている。

私はムスリムではないのだけど、この時期は日中の断食をしている。時々、何で断食しているんですかと聞かれるのだけど、理由は


1.ラマダンの時のムスリムの気分を味わう(理解する)ため
2.周りのウケがいい(ムスリムではないのに断食するから)
3.これを機にやせたい
4.食習慣の改善

1の理由以外は打算的で、信心深くもなんともないのだけど、ラマダンはムスリムにとってわくわく感がある月らしく、その特別感を私も少し知りたいと思っている。そのために同じように生活してみて、何か発見があればいいなと思っている。

2は、過去に断食をしてみて気づいたのだけど、「断食してます」というと、周りの人が「それは、いいことですね」とほめてくれる(笑)たとえ、水を飲んでも、断食をしているだけで、印象はよくなる。箸を上手に使える欧米人がほめられる的な感じだろうか(笑)

3は、単純に周りの人が食べないので、余計な誘惑が少なく環境的にダイエットしやすい。ただ、これに関しては注意が必要で、こっちの人はラマダン中、夜間、ドカ食いをして直後に寝る的な生活をする人もいるので、ラマダン中に太るという人もいるようだ。食べる量のコントロールは必要だ。

4は、私は間食が多いので、いつも口を動かしている。きっと胃腸も疲れているし、余計なものを食べ過ぎている。ラマダンの時は食べられる時間が限られていて、どんなにお腹がすいていても一度に食べられる量は決まっているので、優先順位をつけて食べるようになる。惰性で食べることがなくなる。ラマダンを機会に1年の食生活のリセットをしたいと思っている。

というわけで、今年もラマダンが始まった。私も3キロの減量を目指しながら、この特別な月を楽しみたい。

いつもより、ちょっとよい茶葉や甘味をいただくのに使わせていただきます。よいインプットのおかげで、よいアウトプットができるはずです!