後悔（創作）

屋上に立っている

これまでを振り返る　

一生懸命に生きてきたつもりだったんだけどな　

どこで間違ってしまったんだろう

いじめていた子を助けたからかな　

それで自分がいじめられることになるなんて

ありきたりなことだと思ってたけど、実際にやられると耐えられなくなるものだな

まだ、反応があるうちはいいんだけど、無視が一番こたえる　

いないものとされるってなかなかのことだな　

本当にああいう時って誰も助けてくれないんだな　

そりゃそうか、みんな自分が大事だもんな　

でも自分があの子を助けたことは後悔したくない　

ましてや、助けた子を恨むなんて本末転倒だ　

あの子も今、自分を守るために私を無視してるんだ、きっと

私が死んでも何も変わらないんだろうな　

飛び降りても世界は何も変わらない　

きっと、いじめている子たちは何も反省せず、また他のターゲットを見つけては同じことを繰り返す　

このまま死んでいいのかな　

私が耐えれば済むことなのか　

どうすればいいか分からなくなってきた　

同じ言葉を話しているのに通じないことってある

遺書なんて残したってきっと生きている人の都合のいいように解釈される　

そう思ったら馬鹿馬鹿しくなってきた


もう遅いけど…


遠くから救急車のサイレンが聞こえてきた…



了