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#14 ヨンデミーメンバーに聞いてみた!③ 東大3年文学部 Mさんの「読書が役に立ったとき」とは?【後編】


2023年1月13日、「ヨンデミーセミナー」は「おうち読書のミカタラジオ」に改名しました!
読書教育に関する発信を通じて、皆さまのおうち読書にまつわる「見方」をアップデート。保護者さまどうしの経験や気持ちのシェアを後押しし、おうち読書の心強い「味方」に。
ぜひお気軽に、気になる回だけでも読んでみてください🌱

※この記事は、ポッドキャストの内容を一部ピックアップしてお届けしています。詳しい内容はこちらの本編をお聴きください!

こんにちは、Yondemy代表の笹沼です!

「おうち読書のミカタラジオ」では、ぜひみなさんにお伝えしたいトピックや、保護者さまから募集したお題について、ざっくばらんにお話ししていきます。

今回は、3度目になるヨンデミーメンバーとの対談回!
フランス語文学を専攻し、文学研究者を目指す東京大学3年のメンバー・Mさんとヨンデミー代表・笹沼の対談の後編です。
【前編】の終盤では、笹沼とMさんが共通して幼少期に親御さんにしてもらっていた「あること」が話題に。
今回は「あること」の正体に迫ります!

▽前編はこちら!


お子さんをお話し上手にするポイントは
「全部聞いてから直させる」?

笹沼:前回は、ヨンデミーの中でも口が達者な二人の、とある共通点……という気になるところで終わりましたね(笑)
さて、読書やことばに関して、Mさんは保護者さまにどんなことをしてもらっていたんでしょうか?
M:一言で言うと、「最後まで全部聞いた後に直してもらう」ですね!
笹沼:なるほど。
M:小さい頃からお喋りが好きで、親にたくさん話しかける子でした。とはいってもまだ幼いので、話の順序がめちゃくちゃだったり、5W1Hが不明瞭だったり……そういう支離滅裂ともいえる話を、ちゃんと最後まで聞いてくれたんです。全部聞いたうえで、「それはどういうこと?」「それって誰の話?」「いつどこで?」など、親の側から質問をする。そうした質問をふまえて、もう一度子どもに話してもらう。そんなことをしてくれていました。
笹沼:私もまったく同じでした。
まずは最後まで耳を傾けて、5W1Hなどを順番に確認したうえで、「そうなんだ、楽しかったんだね。でも今の話だとわからなかったから、『誰が』『どこで』『どうしたのか』をまとめてお話ししてみて」と言ってもらっていました。
M:子どもはお話ししたい気持ちがとても強いから、保護者さまにいきなりシャットアウトされてしまうと、話すこと自体に苦手意識を持つようになってしまいますよね。僕の場合は「まずは聞く」を徹底してもらっていたおかげで、苦手意識を抱かずに、徐々に上手く話せるようステップアップできたんだと思います。
今のように即興で話している時でも、頭の中で情報を整理しながら話すことが得意になりました。
笹沼:「まずは聞く」、これは本当に大事ですよね。
ヨンデミーのサービスでも、お子さんが本を読んだ後に感想を書く機能があるんですが、この感想の書き方についても保護者の皆さまからお悩みが届いたりします。
そんなときに私たちが推奨しているのは、「まずは本について楽しくお話しする」ということです。本についての楽しかった会話を思い出すことで、多くのお子さんがスルスルと感想を書けるようになるんです。
幼いお子さんの感想って、「楽しかった」「面白かった」の一言だけだったり、そもそも本の内容を理解しきれていなかったりもします。保護者の方としてはつい「違うんじゃない?」などと指摘したくなるところですが、まずは「〇〇ちゃんはそう思ったんだね」と受け止めてあげることがとても大切なんですね。これは、読書に限らず子育てのさまざまな場面で通用するテクニックだと思います。

読書経験は迷ったときの道しるべ

笹沼:【前編】では勉学面での読書の影響についてお話してもらいましたが……普段の生活や考え方といった勉学面と異なる分野では、読書はどう役に立ちましたか?
M:あまりにも本や読書に影響を受けすぎていて、「これ!」というものを選べないぐらいなのですが(笑)
ひとつ挙げるなら……迷っているときに、「この人ならこんな時どうするか?」と頼れる指針がいくつも生まれたことですね。
哲学書を読むにせよ、小説を読むにせよ、「この人(この登場人物)ならこの問題にこうアプローチするだろう」というような「軸」が、徐々に自分の中に落とし込まれていくんです。そこで獲得した新たなものの見方や考え方が、他の文章を読むときにも、道しるべとして現れてきます。
何かを考えたり決断したりするときに、一人きりではなく、常に心の中の「相談相手」に助けてもらえるような感覚なんです。
笹沼:なるほど。ミカタラジオ第8回で触れた話題にも似ていると思います。本って、作者の人生をかけた経験や知識、専門性が、一冊にギュッと凝縮されたものなんです。だからこそ、読書を通じて自分の中に「引き出し」をたくさん作ることができる。今のMさんのお話は、その好例だと思いました。

読む力・聞く力・話す力を読書でレベルアップ!
その根底に「ことばの力」あり

笹沼:その他に、「本を読んできたからこその自分の強みだな」と思うことがあれば教えてください。
M:ことばを使うこと、表現することに誠実に向き合おうという姿勢が身についたと思っています。大きな事柄だけでなく、日常のごく些細な事柄に関してもですね。
たとえば良い作品に対するリアクションとして、「良すぎて語彙力なくなった!」といった表現をよく見かけますよね。
笹沼:「すごい」「ヤバい」「エモい」だけの感想、ありますね。
M:とりあえず「みんなが使っていることば」で感想が完結しているんですよね。もちろん、素晴らしい物に出会ったときにことばを失う経験は僕にもありますし、その感覚そのものはむしろ大事にしたいと思っています。
一方で、自分にしか味わえないかけがえのない体験を、誰のどんな体験にも当てはまるような形容で済ませていいのか? という気持ちが、自分の中で常にあるんです。
ヨンデミーでの会議ひとつとっても、「自分の言いたいことを相手に伝えるために、どんなことばが今もっとも適切か」にこだわっています。常にことばと向き合い、どんなことばがふさわしいのか考え続ける姿勢は、読書の蓄積を通じて得たものだと思います。
笹沼:まさにそこがMさんの真骨頂ですよね。私が思うMさんの最大の武器は、「共通言語を作っていく」力です。Mさんは、重要なポイントや共有すべき目標を、みんなにとって伝わりやすく言いやすいことばに落とし込むのが上手なんです。「ことばの力」で議論をリードしていくメンバーですね。
M:うれしいです!
笹沼:でも、伝えたいことをうまくことばに落とし込む力って、そもそも「自分が伝えたいことを的確に見定める」力あってこそですよね。そちらについては、何か大事にしていることはありますか?
M:これも正直、読書なんですよね(笑)
いろいろな本を読んでいると、中にはテーマが難解なものや、話題があっちこっちへ飛ぶものもあります。そうした本に鍛えられて、複雑な情報を一本の軸を通して読み込む習慣がつきました。そのおかげで、ヨンデミーでの会議や大学の講義でも、さまざまな発言の本質的な「核」を突き止めることが得意になったと思います。
読書を通じて、複雑な思考や情報を整理する習慣がつき、読む力・聞く力・話す力が養われたんですね。
笹沼:なるほど。Mさんは、ヨンデミーでも会社全体の方針を大きく動かすような提案をしたり、新たな方針に向かってみんなをまとめる推進力を生みだしてくれるメンバーなんですが……
そんなMさんのエピソードを聞いていると、読書は短期的な成績向上や受験勉強に役立つだけでなく、その先の人生に待ち受ける仕事や、生活そのものに大きなインパクトを与えるんだと実感できました!

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