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最近読んだ本その2『猫の事務所』宮沢賢治

『猫の事務所』宮沢賢治

表紙には猫4匹なのに、本の中では5匹の猫が出てくる。なんでやろ?と思いながら読み進めると納得した。

この絵本には人間は一切登場せずすべて猫。
でも事務所があってその中で仕事をして、上下関係があって、、と絵本の中でやってることは人間。言うこともすごく人間らしい。
そんな感じで猫たちでリアルな社会の縮図と言いますか、人間関係が表現されています。

人間で表現されていたら目を瞑りたくなるような物語だけど、客観的に読んで胸の中にストンと落ちたのは猫で表現されてるからでしょうね

文章の中にも"他人事(他猫事?)じゃねーんだぞ
お前ら人間のことだぞ"と、ハッとさせられるような言葉がありました。読んでハッとさせられて欲しい。

それでそれで、、、

見た目や育った環境、生活している環境で相手を判断してはいけない、と綺麗事ではそう言うけど
実際どうなんだろうなぁ、、と考えさせられました。

差別しているつもりはなくても、
人に対する先入観や固定観念が強くて
相手に対して何かの判断するときに『この人はこうだから』ってやっぱり思ってしまう。
それがすごく良い方向に作用する時もあれば、
悪い方向にも作用してる。
余計なお節介を焼いてしまったりとか、いらん心配をしたりとか(笑)


私の中でのその人のイメージではなく、
その人のありのままの状況を見て判断をしよう
そんなことに気づかされた一冊でした。



2024/02/23   yona


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