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映画「流浪の月」から学ぶSDGs。

友人と一緒に『流浪の月』という奥深い映画を観てきました。


『流浪の月(原作:凪良ゆう)』という本屋大賞を受賞した傑作ベストセラー小説を映画化したものです。

<ストーリー>
雨の夕方の公園で、びしょ濡れの10歳の家内更紗に傘をさしかけてくれたのは19歳の大学生・佐伯文。引き取られている伯母の家に帰りたがらない更紗の意を汲み、部屋に入れてくれた文のもとで、更紗はそのまま2か月を過ごすことになる。が、ほどなく文は更紗の誘拐罪で逮捕されてしまう。それから15年後。“傷物にされた被害女児”とその“加害者”という烙印を背負ったまま、更紗と文は再会する。しかし、更紗のそばには婚約者の亮がいた。一方、文のかたわらにもひとりの女性・谷が寄り添っていて…

出演:広瀬すず、松坂桃李、横浜流星、多部未華子、他
監督・脚本:李相日


『流浪の月』は、「広瀬すず」さんと「松坂桃李」さんのダブル主演です。
そして、監督は、映画『フラガール』でも有名な「李相日」さんです。

ちなみに『フラガール』は、ちょうど独立を目指してた頃に観た映画です。
当時は、優先順位を変え、努力を積み重ねて、自ら切り開いていくストーリーに、自分自身を重ねて感動したものです。

今回の『流浪の月』も、期待大ですね。


そんな感じで、早速、映画館へ向かいました。

映画館と言えば・・・、やっぱり、ポップコーンでしょう。
ついでに、ビールも買っちゃいました。

映画館

映画が始まって、すぐの第一印象は、
「あー、これ、普段、映画に慣れてない人だと、淡々とする展開に飽きちゃうかもなー」
という感じでしたけど、ストーリーが進むにつれ、どんどんテンポアップしていきました!

特に、ラストシーンなんて・・・、衝撃でした!

映画を見終わった後、友人同士で気付きや感想を語り合うことが好きですし、そういう映画が面白いと思っています。

『流浪の月』は、まさしく、そんな映画でした。

それでは、個人的な感想を述べてみます。

まず・・・
「広瀬すず」さんは、めちゃ演技が巧いなーって思いました!

そして、「横浜流星」さんの、あの爽やかさは、どこへ・・・?と感じるくらい、振り切った演技をされていることに、びっくりしました!

ちなみに、「横浜流星」さんは、極真空手の元世界チャンピオンなんですよね!

ボクも高校生の頃、空手をやっていたので、とくに親しみが湧きました。

そんな『流浪の月』は、最後まで観ることで、バラバラのピースのすべてが一気につながる気がします。

親から愛情を注がれることなく育った等、様々な家庭環境や諸事情によって、メンタル的に「大人になり切れていない」、「成熟しきれていない」ような、家内更紗(広瀬すずさん)、佐伯文(松坂桃李さん)、中瀬亮(横浜流星さん)達の複雑な関係が描かれていて、互いに関わっていく中で、過去と現在の心境の変化を通じて、トラウマやコンプレックスを消化しながら、自分と相手を許可していく様に感銘を受けました。

何かしらの事情を持つ3人に対して、1人だけ普通の方として、谷あゆみ(多部未華子さん)が混ざっていることで、より3人の特殊な関係が浮き彫りになっていたように思います。

水

ところで、『流浪の月』には、偶然なのか、意図的なのか、「水」に関するシーンがたくさん出てくるように思います。

まず、家内更紗と佐伯文が出会った日は、「雨」でした。

そして、家内更紗が、婚約者である中瀬亮との関係が上手くいっていない時に、谷あゆみを連れて歩く佐伯文を訪ねた日も「雨」でした。

佐伯文が誘拐犯として逮捕された日も、幼い家内更紗が「湖」で泳いでいました。

家に引き籠っているいる学生時代の佐伯文も、湖に入って空を流れる月を見ていました。

そして、佐伯文が、二回目に警察に呼ばれた際も、家内更紗は、湖に入って空の月を眺めていました。

「水」に関する場面の共通点は、おそらく・・・
「人生をリセットしたい」という心情を描いてることだと思います。

過去のトラウマやコンプレックスを、清らかなイメージである「水」と関係させることで、「人生をリセットしたい、やりなおしたい」という想いを投影させているのではないかなと思います。

そして、そんな思いを抱きながら、変え難い現実を受け止めながら、誰にも何からにも束縛されることなく、自由に、空を彷徨う月に憧れてる様を描いてるんじゃないかなと感じました。

そのような世界観で、年齢の概念を超えた「大人に成りきれていない子供」同士が、それぞれ、メンタル的に、自立して与えあい「大人になっていく」というドラマが描かれていたように思います。

そして、ラストシーンでは、実は、メンタルだけではなく、「フィジカル的な大人」への憧れまでも描いていたんだなと、奥の深さを感じました。

今、世の中では、SDGsに対する取り組みが行われています。

そんなSDGs17の目標は、下記のとおりです。

1.貧困をなくそう
2.飢餓をゼロに
3.すべての人に健康と福祉を
4.質の高い教育をみんなに
5.ジェンダー平等を実現しよう
6.安全な水とトイレを世界中に
7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに
8.働きがいも経済成長も
9.産業と技術革新の基盤をつくろう
10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを
12.つくる責任 つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう

『流浪の月』では、SDGs17の目標のうち、
3.すべての人に健康と福祉を
5.ジェンダー平等を実現しよう

というテーマも表現しようとしていたのかなと考えます。

世界では、未だに、大人になることができない子供たちがいます。
平等な医療を提供することができれば、救われる命があり大人になることができる子供が増えます。

映画の中でも、子供ながらに「生きようとする強さ」が描かれていたように思います。

フィジカル的なコンプレックスも描くことで、一人一人の性別や身体の作りに関係なく、平等であることを伝えたかったんじゃないかなと思います。

『大人と子供』
『現在と過去』
『清と濁』
『自由と束縛』

映画を通じて、世の中にメッセージを発信していくことは、とても素晴らしいことだと思います。

サスティナブルな社会の実現に向けて、ボク自身も、いち経営者として事業を通じて、メッセージを分かち合っていきます。

向山雄治
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