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【ドラマ】僕たちは奇跡でできている

 Amazonプライムビデオでなんとなく観始めたのに、あっという間に虜。記憶に残るドラマとなりました。

 動物行動学を教える大学講師・一輝と彼を取り巻く人々の群像劇。毎回、動物の生態と一緒に生き方のコツが学べて非常にお得でした。

「不器用に生きる人間」という漠然としたテーマをよくぞ描いてくれました、といった感じです。アクションもなければ無駄な殺生もない、とても平坦なストーリーに中に、誰も傷つけない優しさと誰をも糾弾する問いが鏤められています。

 そう、大切なのは問いです。クエスチョンです。物語の中でもよく「どうしてだと思う?」みたいな言葉が発せられ、面白いのは、答えを提示しないことが多々あることです(NHKの「考えるカラス」に似ていますね。こちらもめちゃめちゃ面白いので興味あればぜひ)。

 問いと答えがセットになっていると思い込んでいる人にはストレスになるかもしれませんが、本来、答えというものは誰かから教えられるものではなく、自ら考えて導き出すものであり、考える過程にこそ価値があるのです。そういう意味でも、子育てや教育の要素が多めです。個性や躾にも言及する場面もあって、度々考えさせられます。

 主演の高橋一生、今までそれほど意識したことなかったのですが、一気に好きになってしまいました。一生の尊い泣き顔を何度も拝めるので、それだけで価値のあるドラマでしょう。


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