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「Vtuber」に救われたひとりのおじさんのはなし

こんにちは、こんばんは。古のオタク系Vtuberの翠屋よもぎです。

Vtuberとしての活動も3年目に入って少し経ち、ここに来てようやくしっかりとやりたいことが定まってきたような気がします。

世間で活躍するほかのVtuberさんと比べてしまうと

「2年間何やってきたんだよ」とか

「やりたいことが整理できてなくて迷走し過ぎじゃないか?」とか

そう思われてもしかたがないなと思っています。

チャンネル登録者も、これを書いている今は300人ちょっとで、活動開始から2年を過ぎてこの数字というのは、多くのVtuberの配信を見ているリスナーから見れば、不甲斐ないといわれてもしかたがないかなと思っています。

こんな感じで、Vtuberという世界ではとてもパッとしない存在ではありますが細々と活動を楽しんでいます。

さて、今回の記事は自分語りになるので興味の無い方にとってはどうでもよい記事です。

それでも、もし興味を持ってもらえたら最後まで読んでみてほしいなぁと思います。

それでは、ここで紡ぐのはひとりのおじさんがなんだかんだで「Vtuber」という存在に救われた。

そんなおはなし。

かつて抱いた憧れと「特別」じゃなくなった理由

VtuberあるいはバーチャルYoutuberという言葉が生まれてから数年が経ちました。

ここまで大きな文化になるとは、当時のわたしは思っていませんでした。

結構すぐに熱が冷めるような一過性のもので、じきに熱も冷めていくだろうと、そう考えていました。

まして、その世界の片隅で自分が活動することになるなんて思ってもいませんでしたよね。

ところで、これはVtuberに限らないのですが、生まれ出でたものは必ずどこかで変化をしていくものです。

Vtuberというジャンルにおいては、その登場当初にわたしが抱いたイメージは「ネットアイドルの新たな切り口、別の可能性」というものでした。

個人的にアイドルってあまり飛びつくタイプではなく、当初から存在は知っていたものの、自分から触れに行こうとはしていませんでした。

そんな中、友人から勧められたこともあって、とあるVtuberさんの配信を見るようになり、そこからどっぷりと沼にはまっていくことになるのです。

当時活動していた方は配信よりも動画の投稿がメインで、まさしくバーチャル「Youtuber」といった感じだったと記憶しています。

残念ながら初期から活躍を続けている方も少しずつ減っていったり、新たな活躍の場を見つけたりとかされていると思うのですが、当時活躍されていた彼ら、彼女らは今思い返しても「特別」な存在であり、「憧れ」でもありました。

そんなVtuber界隈も、最近では配信がメインになってきたのもあってか、「バーチャルライバー」と呼ぶ方がしっくりきそうですね。

それから時が経ち、気付けばわたしは大手事務所に所属するVtuberさんを漁るようになっていました。

普段はあまりネタに出しませんが、結構な数のVtuberさんの配信を追いかけていたんですよ。

そんな中、個人勢のVtuberが存在するというのも知ってはいたのですが、知っていてもかなり有名な方ばかりでしたね。

でも、その影では莫大な数の個人勢が生まれていたことをあるタイミングで知るわけです。

それはVtuberの総人数が10000人を超えたとか、そんなことを言っていた頃だったと記憶しています。

何をきっかけにこれを知ったのかはもう覚えていませんが、この10000人という数字を聞いたとき、わたしの中でVtuberという存在が特別なものではなく、一気に身近に感じるようになったのです。

Vtuberという存在が「バーチャル世界のアイドル」という偶像的なものではなくて「Vtuberとしての顔を持った配信者の新たな姿」に変わっていったのが、当時のわたしの考えであり、今のVtuber界隈なんじゃないかなと思っています。

今や20000人は軽く超えていると思いますが、ここまで来るとかつてのニコニコ生放送の賑わいを思い出すんですよね。

これまでの顔出し配信の代わりにモデルを通して活動をする。

これまで顔を出してこなかったけれど、モデルを通して自分の存在をアピールする。

ニコ生なんかの盛り上がりがYoutubeだけでなく、IRIAMやREALITYといったプラットフォームに移っただけじゃないかと考えたんです。

こうやって考えたら今のVtuberってそう特別な存在でもないと思いませんか?

活動に至るまで

こんな考えに至ったわたしが考えたのは

「Vtuberってわたしでもなれるんじゃないだろうか?」

というものでした。

自分の配信では何度か話題に出したこともありますが、実はわたしは過去に他のサイトで動画の投稿や配信を経験しています。

それはニコニコ動画・生放送だったり、もっと遡ってみると、ねとらじなんかでの活動もやっていました。

10年を軽く超える時間を配信に費やしてきたんですよね。

こうして10年と文字にしてみると、とんでもない時間を費やしているんですね……こわいこわい。

その当時は配信活動でお金が稼げるシステムも一切存在せず、結構アングラなイメージもありました。

初期のゲーム実況なんかは、ニコニコ動画から盛り上がりを見せたと思いますが、当時は配信規約なども存在せず、おそらくメーカーさんも相当に頭を悩ませたのではないでしょうか。

当時のゲーム実況の感覚として、もしもメーカーさんに怒られてしまった場合はすぐに削除されてしまってそれで終わりみたいなものがあったので、著作権に絡んだモラルは今よりも低かったんですよね。

時は流れ、今現在は多くのメーカーさんも配信に対して公に規約を出してくれるなど、ゲーム実況・配信自体もインターネットの文化のひとつとして見ていただけているようになった気がします。

もちろん、認められているとはいえ、著作権的には本来問題のある行為をメーカーさんが範囲を決めて許容しているだけなので、配信活動をしている方はこのあたりはしっかりと把握しておくべきですね。

話がゲーム実況に寄ってしまいましたので、本筋に戻しましょう。

こんな感じで元々配信をやっていたわたしは、Vtuberを特別なものだと感じなくなった時点で、今度は強い興味を持ったわけです。

そこからの動きは早くて、モデルを作っていただいたるりえ先生に声をかけ、了承してもらい、諸々の機材をそろえて配信を開始。

個人勢としての活動のしかたを熟知していなかったわたしは、Twitterの運用を始めた1週間あとには、自己紹介動画を投稿して活動を始めるわけです。

今思えばこのタイミングでいろんな人のところに顔を出すなどして覚えられれば、もしかしたらもうちょっと新人ブーストとかあったのかなぁと考えることもありますが、今はそこまで気にしていません。

なぜバ美肉おじさんだったのか?

わたし、翠屋よもぎはいわゆるバ美肉おじさんとして活動をしています。

別に性自認が女性であるとか、そういうわけでもないのです。

それなら、なぜ男性のモデルで活動をしなかったのか。

長年の配信活動の中で凝り固まってしまったキャラクターといいますか、外に見せていたものっていうのはなかなか修正できないものになってしまっていたのです。

しかし、実際のわたしはというと、おじさんだけどかわいいものが好きだったり、いろんなものですぐ泣くくらいセンチメンタルな部分があったりと、今までの配信活動や友人との付き合いの中で、嫌われることや気持ち悪がられることを恐れて隠してきた部分が割とあります。

わたしの中の本心や本音の部分っていうのが抑圧され続けているストレスを発散することもできていなかったんですよね。

その結果、元の配信活動で使っていたハンドルネームやアカウントはあるのですが、あるときにふっと熱が冷めてしまって、今では一切動かしていません。

そういった鬱憤を晴らせないか、逆にこういう部分を活かした活動ができないかを考えたときに、実はバ美肉おじさんというのはすごく便利だったんです。

これまでの人生や活動で培ってきた自分も含めて、これまで隠してきた自分の本音を表に出していきたい。

そう思ったときに、今の翠屋よもぎというVtuberは、かつての自分からもっとも遠くて、自分の内面を表現するためにかぶるペルソナとしては都合がよかったのです。

おかげさまで、今現在のわたしはいろんなものに対して素直な感情表現をできているんじゃないかなって思います。

とっても楽しいよ!

それでも特別なもの

ここで、タイトルやここまで書いてきたことに一気に手のひらを反すことを書きましょう。

わたしにとってVtuberっていうのは、やっぱり特別なんです。

きっとどこのプラットフォームに移動したとしても、これまでの配信のしかたを続けていたら今のように素直なわたしを表現することはできなかったでしょう。

リスナーとして見たときの「Vtuber」は、今でももう特別なものには感じません。

逆にそれだけ身近なものになったのかなと解釈しています。

でも、配信者としての立場でものを語るのであれば、やはりVtuberというものは、がんじがらめになって自分自身を表現できなくなっていたひとりのおじさんを救った特別なものなのです。

これからも、登録者はなかなか伸びず、他人から見たらうだつの上がらない活動を続けていくのかもしれません。

でも、わたしはきっと好き放題やりたいことをやってそこで笑っているんじゃないかなって思います。

そんなわたしを見つけてくれたリスナーさんには感謝しかありませんね。

どうか、いつかわたしに飽きてしまうそのときまで、わたしと笑ってくれると嬉しいなーと思います。

ここまで読んでくれた方が、Vtuberという存在に対してどんな思いを持っているかはわかりません。

でも、20000人を超える活動者の中にはこんな気持ちでやっている人もいるっていうのを知ってもらえたらと思います。

最後にちょっと宣伝

最後に、最近の活動のご紹介。

最近は「おたくのだべり場」と題して、オタク系のテーマトーク配信をやっております。

前回はキャラクターのイメージカラーなどの、「色」にまつわるおはなしをリスナーさんと繰り広げました。

ほぼ毎週金曜日の22時から、月に3回程度の配信を予定していますので、もしご興味ございましたら一度覗いてみてください。

いつかこれを読んでくださったみなさんとも議論をできたらなと思っています。


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