トト
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「君が幸せになると、私も幸せ」──『あんハピ♪』を読む
「幸福」だとか「しあわせ」について扱う作品は結構ありますし、『あんハピ』もそういった作品のひとつでしょう。そんな中でも、この作品が扱う幸福という要素については、実践的で現実的な側面が強いという点と、この作品が日常系に分類されるような作品であるという点から、独特で良い感じのものに仕上がっているという認識を持ってるので、そういった認識、もとい読みについて書き残しておきます。半分くらい個人的なメモなので
もっとみる『魔女こいにっき』との相性が少し悪かったかも?という感想
『魔女こいにっき』を完走しました。
全体を通して物語に対してメタ的、それでいて要所要所で物語らしい良作。ノベルゲームであることを活かした諸々がかなり効いていました。
そしてこの作品、読み手と作品との相性の振れ幅が非常に大きい気がするので、そんな話を書いてみます。下振れて悲しかったのでね……。
美少女ゲームの代表的な読み方として疑似恋愛的な読み方があるでしょう。あるいは「キャラ萌え読み」と言っても
【SDVX】「滅亡天使†にこきゅっぴん」EXH譜面がとっても良譜面な話
音ゲーマーの皆さんこんにちは。(え?)
タイトルの通りです。タイトル通りなので10割主観です。
「滅亡天使†にこきゅっぴん」EXH譜面がめちゃくちゃ出来の良い譜面だと思ってるので、その理由をザーッと書き出してみます。SDVXを知らなくても読めます。多分。
譜面画像は「SDVX譜面保管所」(下記リンク)から勝手にお借りしています。
で、件の譜面(動画)がこれです。
一旦、BGMとして流しながら読み
虚構だって現実だ【冥契のルペルカリア】
……ということをツイートしたので、このツイートの補足と、以前書いた『ルペカリ』の感想の補足のため、もう少しだけ天使奈々菜の話をします。この感想、今見直したらかなーり読みにくかったので、その書き直しの意味もあったり。
さて、『ルペカリ』は作品全体としてみると虚構発現実行きの形になっていて、作品で言っていることも物語の形と同様に「虚構との決別、そして現実に生きよう」みたいなことを言ってると思うのです
希求精神的幸福/「月」としての永遠に対する回答【冥契のルぺルカリア】
『冥契のルぺルカリア』を読み終えたものの、カミュの思想に疎かったり、そもそもそもそも主軸っぽい部分がピンと来なかったり、であまり咀嚼できた気はしませんでした。とは言っても何も読めなかったということも無く、個別ルート、とりわけ奈々菜ルートとめぐりルートは部分的ながらもかなり面白く読めたので、そんな話をします。まあ、ただの感想です。
作中での順番に倣って奈々菜ルートから。話自体というよりも奈々菜とい