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虚構だって現実だ【冥契のルペルカリア】

……ということをツイートしたので、このツイートの補足と、以前書いた『ルペカリ』の感想の補足のため、もう少しだけ天使奈々菜の話をします。この感想、今見直したらかなーり読みにくかったので、その書き直しの意味もあったり。

さて、『ルペカリ』は作品全体としてみると虚構発現実行きの形になっていて、作品で言っていることも物語の形と同様に「虚構との決別、そして現実に生きよう」みたいなことを言ってると思うのです。そして、『ルペカリ』の個別ルートは基本的に虚構ENDと呼べるような幕引きとなっています。作中の表現を借りるなら「この世界で逃避を繰り返すシナリオ」。
そんな個別ルートの中でも奈々菜ルートの話です。

奈々菜ルートも先程の例に漏れず、虚構ENDと呼べるような物語です。従って、TRUEによって否定されるような選択肢の先の世界線だと思っています。
このルートの幕引きにて、奈々菜は「わたしは、ちゃんと、しあわせだ」なんてセリフを痛ましげに言うので、なんだかBADENDな感じになってます。そんな雰囲気だからこそ、このTRUEとの相性が良いと言えそうですね。虚構を選んだ先の物語がBAD ENDであることと、虚構発現実行きの結末としてのTURE ENDは好相性、ということです。
しかし、私は本作のTRUEをあまり好かないので、奈々菜ルートを否定したくはありません。(ここからはかなり好き勝手に読んでますが悪しからず。)
今、生きているここが現実とするなら、虚構も現実に含まれていると言えるでしょう。虚構だって現実です。だから、虚構とか現実とか、そういう区別はもはやどうでも良いと思ってしまいます。そのうえで、悲劇的であっても、ただただ幸せを求める奈々菜の態度や、その物語を否定するなんてことは私にはできません。「幸せになる物語」よりも「幸せになりたい物語」が好み、みたいなことをツイートしたことがありますが、つまりはそういうことです。

こんな読み方から「ルペカリは全体として合わなければ合わないほど逆説的に奈々菜ルートが好きになってく」なんてツイートをしてました。

では、短いですがこの辺で。なにか書きたい作品を見つけたら、またなにか書きます。

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