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采配批判をする前に1度立ち止まろう

プロ野球を観戦していると、「なんでここでバントをさせるのか」や「なんでここで投手を代えるのか」といったことをよく思ったり感じたりする人は多くいるだろう。それらをSNSで発信したり、実際に声に出してみたりする人もいるだろう。それらが采配批判へと繋がっていくのはよくあることだ。ここでは采配批判を行う上でのポイントを考えていくことにしよう。

采配批判を行う上でのポイント

①心を落ち着かせて一旦冷静になる
1つ目のポイントは、心を落ち着かせることである。采配批判をしたくなるときというのは大抵の場合、イライラしてるときが多いだろう。監督やコーチへの不満が募って冷静に物事を考えられてないことも多いはずだ。そのような状態で感情的になって采配批判をしても、決していい意見には行き着かないだろう。自分も感情的になって采配批判をしたことは沢山あったが、その中には的外れな批判がいくつもあったと思う。そのような時には一旦状況を整理して冷静になるか、もしくは時間が経った後に采配について見直すことをおすすめする。そうすることでイライラしていたときとは違った視点で采配について考えられるに違いない。

②なぜその采配に至ったかの経緯を考える。
2つ目のポイントはなぜその采配に至ったかを考えることである。何故このようなことをしなければならないのかについて考えていこう。
我々はよく采配を批判したくなるのだが、それはなぜか?
答えは簡単である。批判するのは簡単だからである。采配批判というのは采配による結果が出た後に行うものであり、いわば後出しジャンケンのようなものである。誰でもできる非常に簡単なものである。それに対して采配というのは、結果が出る前に行うものであり、その難しさは歴然である。采配批判というのは過去に対して行うもので、采配というのはその場その場の現在に対して行うものである。

また監督・コーチと我々には大きな違いがあることにも注目したい。彼らは仕事として采配を振るっていて責任のある立場であるのに対して、我々は仕事でもなければ責任も全く無い立場である。したがって、考え方が異なるケースはよくあることである。

このようにシチュエーションや立場を考えていくと、采配批判というのは極めて容易に出来るものだが、監督・コーチとの考え方のズレが出やすいものでもあると言える。

そこで我々がすべきことは監督・コーチの行った采配の経緯を考えることである。現場の人間がなぜそういう采配を振るったのかというのをまずは汲み取らないことにはまともな采配批判は出来ないのである。

例を元に考えていこう。

例.
6回表、先発のA投手が1アウト2.3塁のピンチを招いてしまった。ここで首脳陣は中継ぎのB投手への交代をすることに決めた。しかし、B投手は打たれてしまい、ピンチを切り抜けることが出来なかった。

ここで、考えられる采配批判としては「A投手を続投させれば良かったのに」というのがありそうだ。
そのような批判をする前に考えるべきなのは''首脳陣はなぜB投手への交代に踏み切ったのか''ということである。
そこには様々な要因があるだろう。
次に迎える打者との相性、A投手の状態、B投手の状態、B投手の役割などなど
そういう面を総合的に判断してその決断に至ったのだ。
ここで重要なのは、首脳陣の考えを自分なりに考えて、仮説を立ててみることである。この過程をすっ飛ばしてしまうと、首脳陣の考え方を理解することはできず、結果論での采配批判や的外れな采配批判に繋がることも多いだろう。

我々と監督・コーチでは立場が全く違うので、彼らの立場に立ったつもりで考え、彼らの考えを汲み取ろうとする姿勢が大切である。

結論

人は時に、采配批判をしたくなる。
采配批判をするのは決して悪いことではないが、采配批判をする前に一旦状況を整理するなどして冷静になることが大切である。その後、監督・コーチの考えを汲み取った上で、実際にどうした方が良かったのかを考える。そうした上で采配批判をすることでよりよい批判ができるだろう。


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