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Bleed


ふと顔を覆う

指の隙間から噴射する鮮血
これくらい大したことがないのは知ってる
だがその鮮やかな真紅のリボンが
指に結びつくのを見ると
生命の強い意志に圧倒される

腕を伝い肘を伝い
頬を伝い顎を伝い
床にこぼれ落ちる
辺りに撒き散らす
周りの場所に血痕を記す
しつこいくらい赤々とした字を

ああ、私は美味いものを食べているのだな
吸血鬼が欲する健康体の鮮血
私はこの鮮血に対して
正直に生きてきただろうか
絶えず自己否定を繰り返してきたが
この生暖かい鮮やかな真紅に
暗くて冷たい嘘は怯んでしまう

ふと真っ白い便座に垂れた真っ赤な血
トイレットペーパーで吹いて便器に流す
吐瀉物を流すように
真っ赤で鮮やかな私の正直な汚物
あまりに鮮やかで忌み嫌われる
あまりに正直に生命力を露呈しているから

私はその血の袋
血の袋を担いでどこへ行く
どこへ行ってもその血の袋に嘘をつくな
正直すぎる生命の液体に

いつかその袋が破れ弾け散るまで



※コメント

鼻血についての詩ですw
小さい頃から鼻血が出やすくて、ちょっと鼻をこすっただけで出たり、朝起きたとき枕を血で濡らして殺人事件みたいな状態にしたり、しまいには何もしてないのにただ歩いていただけで出ることもありました。テストを受けているときに出て、鼻をティッシュで押さえながら受験を続けていたこともありました。
一度耳鼻科に行ったら、もともと鼻の毛細血管が細かくて鼻血が出やすくなっていると言われました。そこで鼻の粘膜を焼いてこれ以上鼻血が出ないようにしてもらい、そこからしばらくバラ色の鼻血出ないライフが続きました。鼻血出ないのにバラ色w
ですがいつからかまた鼻血が出るようになりました。そしてこの詩を書いたときは毎朝鼻血が出るような鼻血ラッシュに見舞われていました。
そんなに鼻血を毎日のように見ていると、なぜだか申し訳ない気持ちになってきたのです。
それは鼻血の鮮血があんなに赤赤としているのに対して、自分はだらしなく無気力に自己否定しながら生きているから。
もうこの詩に書いていることはあんまり捻りがなく、鮮血を見た率直な感想です。「真っ赤なウソ」とは言いますが、実際に鼻血とかの鮮血を見れる機会があればしっかり見てみてください。生物の生命力をあまりにもクソバカ正直に露呈している真紅に見えてこないですか?
私は鮮血を見たら「真っ赤なウソ」なんて「真っ赤なウソ」だと思いました。赤は正直の色だと思います。
そしてあまりにも生物のナマの生命力を露呈しているものだから、鮮血を見ると怖くなる、グロいと思っちゃう人が多いのではないでしょうか。

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