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それしかないわけないでしょう

作・ヨシタケシンスケ
絵・ヨシタケシンスケ
サイズ(約)・縦27㎝×横21㎝
ページ数・32p
出版・白泉社

注意:読み方によっては10分間で読み終わらない可能性があります。
窓の外の雨をにらむ女の子
「おとうさんは きょうは はれるって いってたけど、…おとなのいうことは けっこう はずれるな。」
するとお兄ちゃんが帰ってきて、こんなことを言いはじめます。

「…ねえねえ、しってる? 【みらい】はたいへんなんだぜ。」
「ともだちが大人から聞いたんだって。人がふえすぎてたべものがなくなったり、病気がはやったり。戦争がおきたり、宇宙人が攻めてきたり、地球が壊れたりするんだって…ぼくたちが おとなになるころは たいへんなことしか ないんだってさ。」
そんなたいへんな【みらい】がやってくるというお兄ちゃんの話に、女の子はショックを受けておばあちゃんの部屋に行きます。
おばあちゃんにお兄ちゃんから聞いた話を話すと
「だーいじょうぶよ!【みらい】がどうなるかなんて、誰もわかんないんだから!たいへんなことだけやなくて、たのしいことやおもしろいこともたーくさんあるんだから!【みらい】は、たーくさんあるんじゃないの?」
といろんな【みらい】について発想転換で考えることの楽しさを伝えます。
するとショックを受けていた女の子は
「そっか。ふたつとか みっつしか ないわけ ないもんね」
と納得し、おばあちゃんはこう言います。
「そうよ! それしか ないわけ ないじゃない!」

そこから女の子は、いろんな【みらい】を考えます。
コミカルでいていろんな視点からの子供らしい発想転換で「いろんな【みらい】」を想像いていく女の子にくすっと笑ってしまいます。

あれかこれか…どっちかしかないわけない!
「すきか きらいか」「よいか わるいか」…どっちでもない答えがあっていい!
面白く表現し描かれていますが、哲学的な部分もある深い絵本です。

#読み聞かせ#絵本#低学年#中学年#高学年 #ヨシタケシンスケ #白泉社

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