見出し画像

6歳児のセルフ夏祭りで商売人が学ぶこと

夏祭りが尽く中止になって、意気消沈、中小企業の嫁代表・よめです。
(図々しくも代表を語り出す)

やっぱり夏祭りって、大人になっても心にワクワクやセンチメンタルを呼び起こさせてくれるもの。
それってきっと、子どもの頃の思い出というものがあるからだと思っています。
大人になってもそっと取り出す思い出の一つを、今年は6歳の娘が経験できないわけだから、親としては「ちょっと待て」案件。

6歳なんて、感度感性凄まじく、毎日が宝石箱。

子どもの頃にどれだけ宝石を集められたかは、その子の未来を形成するものとして絶対否定できないと、私は確信しています。
なぜなら、自分がそうだから。
よめはたくさんの宝石を持っています。そう、たくさんね。
母のおかげだし、父のおかげだし、先生のおかげだし、友人のおかげ。
もちろん、たくさんの宝石を集めて走り回った、過去の自分の成果でもある。
だから私は、娘にもたくさんの宝石を見つけながら大きくなってほしいと常々願っています。
そのために私ができることは、なんだってやる。
私が、子どもを産んだ時に自分に課せた使命です。

というわけで、毎回子どもの楽しい!を一緒に作ってくれる心強い仲間たち、幼稚園ママ友と企画したのが「セルフ夏祭り」

・夜に開催
・一人一店舗、お店を開く
・商品は一つ(一回)一律100円
・仕入れ額は自由
・お祭りスタート時、一人持ち金500円
・持っているお金で、よそのお店でお買い物できる

というルールで、子どもたちが庭に思い思いのテキ屋(言い方)を並べました。
参加した子どもは6名。
3000円が庭で回り続けるイメージ。

子どもたちがそれぞれ企画した店舗も十人十色。

・まとあて屋さん
・かき氷屋さん
・フランクフルト屋さん
・ジュース屋さん
・バスボム屋さん
・わなげ屋さん←よめ娘担当

まとあて屋さんはもともとお面屋さんの予定だったけれども、店長はお祭り数日前に不安がよぎったらしい。
「自分のお面は売れるのだろうか?」
彼は、ただお面を売ることをやめて、的当ての景品としてお面を提供することに変更しました。
お面の種類も、どんなお面にするかを考えた。
「○○ちゃんはこのキャラクターのお面があったら絶対欲しがるから、いっぱい的当てしてくれるはずだ」
案の定、娘はすみっコぐらしのお面をゲットするために、課金しまくってました(笑)

かき氷屋さんは、今年買ってもらったかき氷機をどうしても使いたくて、かき氷屋さんをすることに決めたそう。
ちゃんとビニール手袋をはめて、アルコール除菌ジェルを設置して、感染への配慮も。
かき氷大好きな娘は、開店早々一番乗りでかき氷を注文し、同時に100円玉を渡そうとしました。
しかしかき氷屋さんは首を振って、100円玉を受け取りません。
そう、彼のポリシーは「商品と引き換えにお金をいただくこと」。
出来上がったかき氷を渡す時にお金をください、だそうです。

フランクフルト屋さんとジュース屋さんはお姉ちゃんと弟くんの兄弟店舗でした。
このお店がまた、基本店主不在(笑)
「ノンアルください〜」と言うと黒ラベルを渡されるようなお店なのですが、一番にジュースを買ってくれたまとあて屋さんにだけ、紙コップを用意してジュースを注いでくれるんです。
しかも残りのジュースが入ったペットボトルは、次に飲む時までクーラーボックスで冷やし続けてくれる。
一番乗りの上得意客だけを、とにかく特別扱いするお店なんです。
まとあて屋さんは、ファンタグレープを飲みながら、鼻高々。

バスボム屋さんは、当初「自分だけの宝物屋さん」をする予定でした。
もうその時点で可愛いからヨシ案件なのですが、果たして自分だけの宝物が、他人にとっての宝物になり得るのか?とお母さんと相談したそうです。
その結果、バスボム屋さんにすることに。
彼は可愛いものが好きな子なのですが、自分にとっても宝物で、お客さんにとっても宝物になりそうなものを考えた時に、ピンクや水色のシュワシュワのバスボムというものが、きっと彼の頭に浮かんだのでしょうね。

わなげ屋さんは、原価は景品の仕入れのみ。
娘に1000円渡して仕入れをさせましたが、最初は「自分の欲しいおやつ・おもちゃ」を手に取るばかり。
「おいおい、それ、みんな欲しがる?絶対取りたい〜!って思って、輪投げいっぱいしてくれる?」とだけアドバイス。
お店の中、あっちをウロウロこっちをウロウロして2時間(笑)
やっと仕入れが終わりましたが、結局400円予算オーバー。
「娘よ、これは、1400円は絶対稼がな赤字やで」
「せやな……稼ぐわ!」
我が子ながら逞しい。

結果、わなげ屋さんは大繁盛。
みんな自分のお店で稼いだお金をわなげにつぎ込んでくれて、粗利率50%超え。
娘はウハウハで「いよっしゃああ!儲かったアァアァ!」と叫んでいました。
その姿、よめ一生忘れない(笑)

よめが6歳児たちに感心したのは、彼らのお商売には、その根底に「人に喜んでほしい」「人に楽しんでほしい」という心があったということ。

当たり前なんだけれども、忘れがちなもの。
その心を、各お店屋さんでそれぞれが形にしていきました。
結果、とても素敵な空間になった。

娘は気づいてないかもしれないけれども、彼女のわなげ屋さんが成功したのは、お客さんをいい気分にさせてあげることができたから。
お客さんが一投するごとに、「あ〜!惜しい!もうちょっと!でもちょっと輪っかにかかってるからこの飴ちゃんはおまけ!」「すごいすごい!上手!それ特別な景品やねん!やったやん!」と、声かけバリバリの娘(笑)。
みんな、嬉しくなって楽しくなって、もう一回もう一回とやってくれる。

画像1

よめが理想とする商売の形が、そこにはありましたよ……。
娘やるなあ。

「めっちゃ楽しかった!」
「帰りたくない!」
「またやる!」
うん、親も同感!

よめをサポートしようと思ったお金で、美味しいおやつを自分に買ってあげてください。 あと、お花とかもいいですね。一輪あるだけで世界が変わります。