弘法筆を選ばず、になりたい②

前回はテレキャスターのことを書いたけど、よく考えたらおれベーシストなのに先にギターのこと書いてたわ…。

今回のベース

ということで、今回はメインベースであるFender Precision Bassのことを書きます。

どこから見てもかっこいい、完璧

仕様について

これはシリアルナンバーを見ると1971年製。70年代前半のプレベはヘッドのモダンロゴ以外は60年代と近い見た目なのでとてもかっこいい。

弾き比べたことはないけど、60年代のプレベよりもネックが細いはず。なのでこれ結構弾きやすいんですよ。さすがにジャズベよりは太いけど、逆にそれが細すぎるって人にはちょうどいいくらいかも。

パーツ類は一度調整に出した時に接触不良気味だったジャックを替えたくらいで、それ以外は多分フルオリジナルかな?音に不満がなさすぎるのでキャビティを覗くこともなく、本当にほぼそのまま使ってる。ボリュームがちょっとガリっぽいときもあるけど、困るほどではないかな。

弦はトマスティックのラウンドワウンドを張ってる。トマスティックはフラットワウンドも使ってた時期があるけど、共通して感触が柔らかい。そして音はギラギラしないんだけど弾む感じというか…。お気に入りです。

思い出について

このベースを買ったのは大学出てすぐ。ちょうど「自分はベーシストだ!」という意識がようやく目覚め始めた頃で、いい楽器をひとつ欲しいということで探していた時期だった。それまで使っていたフェンジャパのプレベは結局最後までしっくりこなかったんだよな…。

で、いい楽器って何にする?というそのタイミングで心身の健康を犠牲にして収入を得ることにより多少の余裕が出てきてしまい、ビンテージも平気で視野に入れながらデジマートを徘徊していたのであった…。

そしてある日町田のミリメーターズミュージックで見つけたのがこのプレベ。とはいえ最初に見た時はさすがに買う勇気が出ず、退散してから諸事情により3ヶ月ほど町田まで行けなくなってしまった。

あの楽器カッコよかったなあ、いいなあ、でもあんなにいい物はすぐ売れちゃうかも…と悶々とすること3ヶ月、再訪したミリメーターズにこのベースはまだ鎮座していたのであった。運命や!

とはいえ念のため試奏。いやめっちゃいい音するやん。楽しい〜〜〜!!!一緒に10年代中盤のジャズベも弾くけど、お店の方に「さっきのプレベ弾いてる時の方が楽しそうだったよ!」と言われて全てが決まった。

人生で一番大きい買い物をしてしまった…とドキドキしながら、今はなき町田駅北口のミスドでハードケースを持て余しながら一服していたことまでまだ覚えている。

ちなみに当時は「もし音楽を続けなかったとしてもこの楽器は10年手元に置いてから売ろう、ビンテージだから値段も上がるだろうし」と考えて買うことにしたけど、結局10年経っても音楽続けてるし弾き続けてるし、辞められないんだなと思ったりする。ちなみに相場は30〜40%くらい値上がりしたと思う。でももう手放せないなあ。

音について

めちゃくちゃいい音します。

このベースのいいところは弾き方とトーンの使い方によっていろんな音が出るところ。トーン絞り気味にして指で弾くといなたい音になるし、そこからトーンを開けていくとだんだん粒立ちの良いファンクっぽく。ピックでパワフルに弾けばハードロックやパンクも似合う音になる。さすがにハイファイ系は無理だけど、いわゆるプレベでイメージされる音はだいたい出せる。

なのでいわゆる「いい音」のベースが欲しい時はこれを使えば間違いない。頼まれ事はだいたいこのベースです。

これは先日のてろてろのライブの一幕。途中速くなりすぎてビビってます。

こっちは先日のベース会での一幕。ユミさんがこのプレベ弾いてくれてるけど、やっぱり上手いっすね…。

さてさて、今日のところはこんな感じで。次は何にしようかな〜と考え中のさとうさんでした。

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