オーストリア独自のビザ『RWRビザ』とは
こんにちは!
私はいまオーストリアに住んでいますが、仕事は日本の会社に所属しています。
ですがだいぶ前から、現地で職を得たいな〜と考えるようになりました。
ただここで立ちはだかるのが、オーストリアは英語圏ではなくドイツ語圏ということ。
ドイツ語って本当に難しい!!就職はおろか日常会話がまだ苦手なのです。
できれば日本語で、ユーロでお金が稼げる方法はないかなぁ…という甘い考えを思いついたのが、今回の記事をつくるまでの初めのきっかけでした。
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オーストリア在住2年の筆者です。私自身はまだRWRビザの取得者ではありませんが、将来取得したいと考えています。
RWRビザは非常に複雑かつ、日本語での情報がかなり少ないです。現地サイトなどを調べつくして本記事を書いています。
オーストリア独自のビザ『RWRビザ』とは
『RWRビザ』は、世界中でオーストリアだけが独自につくっているビザのことです。
正式名称は『ロットヴァイスロットビザ』と呼びます。(以下、RWRビザ)
ロットは「赤」、ヴァイスは「白」を表すドイツ語で、オーストリアの国旗にちなんで名づけられています。
長期的にオーストリアへ滞在するかたに有効なビザの一つです。
詳細を以下からご説明します。
対象
オーストリアで仕事をする第三国(非EU加盟国)の人が対象です。
労働者と認定されなければこのビザは発行されません。
もちろん、自営業者、企業者も申請可能です。詳細は次章でご説明しますね!
期間
一度の申請で最長2年間の滞在が可能です。
一度発行されてからは、要件を満たしている限り更新が可能です。
特徴
RWRビザはポイント制です。
その仕事にかかわる資格を保有しているか、職務経験、語学力、年齢など、さまざまな項目にポイントが設定されており、そのポイントの合計でRWRビザの申請対象になれるかどうかが決まります。
ポイント数を超えていれば、だれでもRWRビザを申請できるということです。
ビザ申請に必要なポイント数
実はRWRビザは、申請者が希望する職種によっていくつかのカテゴリーにわかれています。そのカテゴリーによって、取得すべき総ポイント数が変わります。詳細は以降でご説明しますね!
申請カテゴリー
RWRビザを申請できるかどうかは総ポイント数を満たしているかどうかによりますが、申請者が希望する職種によって総ポイント数はちがうというところまで、先述しました。
では、どんなカテゴリーに分かれているのか見てみましょう。
以下がその一覧です。
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非常に優秀な労働者(Very Highly Qualified Workers)
不足している職業の熟練労働者(Skilled Workers in Shortage Occupations)
その他のキーワーカー(Other Key Workers)
観光・農林業の正規職員(Regular Workers in Tourism, Agriculture and Forestry)
自営業者(Self-employed Key Workers)
起業者(Start-up Founders)
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これらだけでは、自分がどのカテゴリーに入るのか分からないかたもいると思いますので、一つずつ詳細をまとめてみます。
1.非常に優秀な労働者
その名のとおり、ある特定の仕事において、非常に優秀な技術・知識を持った労働者がこちらのカテゴリーにあたります。
「ある特定の仕事」という言いかたもかなりざっくりですが、例えば。
・数学、情報、化学、自然分野で秀でている
・国際的な受賞歴を持つ
・特許や出版物がある
かたなどはこのカテゴリーです。
必要な総ポイント数
このカテゴリーにあたるかたは、計70ポイントが必要です。
以下の表で、自分が得られる総ポイント数を計算してみましょう。
ポイント表
以下表はいくつかの区分があります(薄赤欄がその区分名)。
各区分ごとに最大許容ポイント数が決められています。
区分内の合計が最大許容ポイント数を超えてはいけません。(例えば、言語スキルの区分で非常にポイントを稼げるとしても、最大許容ポイントより多いポイントを計算に入れてはいけません)
申請基準を満たしていたかたは、こちらから必要書類などをご確認ください!
2.不足している職業の熟練労働者
オーストリアが定める不足職業の熟練労働者が、このカテゴリーにあたります。
オーストリアで不足している職業は毎年更新・変動があり、最新の情報を確認する必要があります。
オーストリア全体の不足している職業と地域的な不足している職業をどちらもご確認ください。
不足している職業は非常に多いので、「自分がやりたい仕事は入っていないのでは」と思われるかたもぜひ一度ご確認ください!
必要な総ポイント数
必要なポイント数は計55ポイントです。
以下の表で、自分が得られる総ポイント数を計算してみましょう。
ポイント表
以下表はいくつかの区分があります(薄赤欄がその区分名)。
各区分ごとに最大許容ポイント数が決められています。
区分内の合計が最大許容ポイント数を超えてはいけません。(例えば、言語スキルの区分で非常にポイントを稼げるとしても、最大許容ポイントより多いポイントを計算に入れてはいけません)
申請基準を満たしていたかたは、こちらから必要書類などもご確認ください!
3.その他のキーワーカー
🔺先述の1、2より対象者が多いであろうカテゴリーです。
先述した1と2のどちらにもにあてはまらなかった労働者で、雇用主から法定最低額 2,925 ユーロ (2023年度) の 月額総支払額を支払ってもらえる人がこのカテゴリーにあたります。
必要な総ポイント数
必要なポイント数は計55ポイントです。
以下の表で、自分が得られる総ポイント数を計算してみましょう。
ポイント表
以下表はいくつかの区分があります(薄赤欄がその区分名)。
各区分ごとに最大許容ポイント数が決められています。
区分内の合計が最大許容ポイント数を超えてはいけません。(例えば、言語スキルの区分で非常にポイントを稼げるとしても、最大許容ポイントより多いポイントを計算に入れてはいけません)
ポイント確認後、申請基準を満たしていた方はこちらから必要書類などもご確認ください。
4.観光・農林業の正規職員
次のすべてを満たしている観光・農林業の正規職員がこのカテゴリーにあたります。
● 過去2年間に、同じ業界で正社員として7か月以上雇用されている
● A2レベルのドイツ語能力
● オーストリアの雇用主から正社員として内定をもらっている
必要な総ポイント数
なんとこちらはポイント制ではありません。上記の条件をすべてクリアしていれば申請することができます。
対象者はこちらをご覧いただき、申請書類などをご確認ください。
5.自営業者
次のいずれかにあてはまる自営業者がこのカテゴリーにあたります。
● おこなう予定のビジネスが、地域にとって非常に重要
● オーストリアに新たな雇用を創出する、または既存の雇用を確保する
● ノウハウの移転、新しい技術の導入を生み出す
● 最低100.000ユーロに相当するオーストリアへの投資資本へ継続的に移転する
必要な総ポイント数
なんとこちらはポイント制ではありません。上記の条件をすべてクリアしていれば申請することができます。
対象者はこちらをご覧いただき、申請書類などをご確認ください。
6.起業者
次のすべてを満たしている起業者がこのカテゴリーにあたります。
● 革新的な製品、サービス、技術を開発し、市場に投入するために会社を設立する
● その会社を設立し運営するための一貫した事業計画を提出する
● 会社の経営に対して個人的に影響力を行使する
● 資本金が最低 30.000 ユーロで、50% 以上の株式を保有していることを証明する
必要な総ポイント数
必要なポイント数は計50ポイントです。
以下の表で、自分が得られる総ポイント数を計算してみましょう。
ポイント表
以下表はいくつかの区分があります(薄赤欄がその区分名)。
各区分ごとに最大許容ポイント数が決められています。
区分内の合計が最大許容ポイント数を超えてはいけません。(例えば、言語スキルの区分で非常にポイントを稼げるとしても、最大許容ポイントより多いポイントを計算に入れてはいけません)
申請基準を満たしていたかたは、こちらから必要書類などをご確認ください。
ポイント自動計算ツール
申請に必要なポイントを満たすための計算が不安というかたは、自動計算ツールを使うことをおすすめします。
表を見て自分で計算することと、自動計算ツールの両方で二重に確認しておくと安心です。
おわりに
本記事は、実際に申請体験をしているわけではない筆者がまとめたものです。
誤りのないように細心の注意を払って作成しましたが、不備不足があるかもしれません。(申請物については怖くてリンク飛ばしに頼ってしまいました・・・)
実際にRWRビザを申請する予定のかたは、ドイツ語の公式サイトでも最新情報を必ずご確認ください。
オーストリアで暮らしたいかたのために、この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。
こんにちは!ペンです!この度はサポートくださり本当にありがとうございます!