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タルコフスキーの『ストーカー』

 先日の映画『惑星ソラリス(1972年・ソ連)』の記事中にリンクを入れてありましたが、同じチャンネルで無料開放されているアンドレイ・タルコフスキー監督のSF映画。ソ連時代、1979年の作品です。
 SF映画と銘打ってありますが、SFらしい演出は皆無で、登場人物たちの目的も最後までなんだか良く分からないので、ストーリーの概略を読んでから観ることを推奨します。そうしないと、あまりセリフの多くない地味な映像の3時間近い鑑賞で集中力が続きません。必ず寝ます(笑)。

『ストーカー』Сталкер (FullHD, фантастика, реж. Андрей Тарковский, 1979 г.)
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この映画は日本語字幕を付けられます。

上のポスター及びタイトルから公式のフル動画が再生できます。画面下の字幕ボタンをオンにすれば日本語でセリフが表示されます。

 原作はストルガツキー兄弟による小説『ストーカー』。犯罪の「ストーカー」とは無関係で、この意味が定着する前に製作された。作中では「密かに獲物を追うハンター」くらいの意味で用いられている。
「ストーカー」と呼ばれる案内人が、2人の依頼者とともに「ゾーン」と呼ばれる謎の地帯を探検し、疲労困憊で帰宅するまでと、その前後の「ストーカー」の家庭生活を通じ、人間の本性や欲望、信仰・愛を通じての魂の救済が描かれる。(Wikipediaより)

あ ら す じ

 ある国。ある地域で「何か」(隕石が墜落したのではないか、と言及されるが、謎は明かされない)が起こり、政府はそこへ軍隊を送るが誰一人返って来なかった。政府はそこを「ゾーン」と呼んで立ち入り禁止にした。やがて、「ゾーン」内には「入ると願いが叶う部屋」があると噂されるようになり、「ゾーン」近傍の町では、「ストーカー」と呼ばれる、厳重な警備をかいくぐって希望者を「ゾーン」に案内してわずかな収入を得る人々が現れ始めた。
「科学者」と「作家」と名乗る二人の男性が、「『部屋』に連れて行ってくれ」とストーカーに依頼し、ある日の夜明け前、3人は出発する。ストーカーは「『ゾーン』には無数の罠が仕掛けられている。何があっても私の指示に従い、勝手な動きをしてはいけない」と告げる。
「ゾーン」ではストーカーが告げたとおり、予想のつかない謎の現象がつぎつぎに起こり、「乾燥室」や「肉挽き機」と呼ばれる場所で危機を迎えたが、なんとか切り抜ける。
 その道行きの中、3人は、「ゾーン」とは何か、「部屋」とは何か、そして信仰とは何かを論じ合う。2人に「『部屋』に入ったことがあるのか?」とたずねられたストーカーは、「それに答えるのは禁忌だ」と返答した。その代わりにストーカーは、先輩ストーカーの通称「ヤマアラシ」の逸話を語った。「ヤマアラシは『肉挽き機』で死んだ弟を蘇らせたい一心で『部屋』に入ったが、帰ったヤマアラシが得たのは莫大な富だった。自分が本当に望むものがそれだったという事実を『部屋』に突きつけられたヤマアラシは自殺した」(Wikipediaより)

 この原作は40年近く前に読みました。小説の方も映画と似たり寄ったりで、あまりSFらしさを感じる描写はなかったと記憶しています。舞台設定が特殊なだけで、いわゆるロードムービー的な作品だと言えます。
 単調に続く旅の道行で起きる人間ドラマの中に、映画を観る人それぞれが何某かの答えを見つけられたり、何も得られなかったりします。この無意味にも思える長く地味な時間を楽しめれば、きっと悟りを得られます。
 知らんけど。ちなみに、何が楽しいのか2回観ました(笑)。

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