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詩の講師選びで考えたこと2選。~寳玉義彦さんの詩のレッスン(その2)

前回に引き続き、私の師匠・寳玉義彦さんの詩のレッスンについてです。


 私が寳玉義彦さんの詩のレッスンを受けようと思った決定打は、実は詩とは関係のない要素でした。

 それは私がかつて占い師として(唐突!)、「先生」と呼ばれるような立場にいた経験に基づいています。

 同じく「先生」や「講師」と呼ばれる立場の人たちとの付き合いを通じて、私も含めた彼らの中には危険人物がたくさん混じっているのを間近で見てきました。

 その経験から、自分が詩のレッスンを受けるなら、いくら講師が有名詩人であっても「こういう人は避けたい」というポイントが2点ありましたので、ご紹介します。

▶詩の講師として避けたかった人 その1
お金目的で受講者を引っ張る講師

 これはよくあることですが、次も受講してもらいたい(お金が欲しい)ために、知識や技術を出し惜しみしたり、すごい奥義を隠し持っているかのように見せて、次のレッスンへ、次のレッスンへと引っ張る講師がいます。

 教える側も、金銭度外視でやり甲斐がすべて!というわけにいきませんから、それは多少は仕方のない一面もあります。でもあまりにそういう傾向が強い講師は、受講者が伸びることよりも自分の儲けを優先しているのですから、教える内容も受講者目線になりえません。

 詩という、心の繊細な人が集まる界隈には、そういう“肉食系”?の講師は少ないだろうと思いましたが、一応警戒しました(笑)。

▶詩の講師として避けたかった人 その2
支配者気質の講師

 私が本当に警戒したのは、こちらのパターン。受講者を自分に依存させて支配しようとする講師ではないかどうかです。「あなたには才能がある。私が全力で伸ばす」というような優しい言葉と、「私の言ったことが全然わかっていない」というような厳しい言葉を巧みに使って心理的に支配し、「この人に指導を受けないと不安」という気持ちを受講者に植え付ける講師です。

 「その1」のように、お金のために受講者を束縛するだけならまだいいですが(良くないか笑)、純粋に「他人を支配するのが好き」で、その気持ちに自分でも気づいていないし意識もしない講師は、けっこういます。つまり、「私はあなたのためにアドバイスしている」と“本気で”言いつつ、実は本人も気づかない心の奥底に「相手を支配したい」「相手がずっと自分の下の地位に居続けてほしい」という気持ちがあり、それをベースに指導を行っているのです。当然、そのような指導が的確なわけがありません。下手をすれば受講者は、受講した時間やお金を損するだけでなく、人生の方向を間違うことすらあります。

…白状しますと、私自身がそういう占い師先生だったのです。でも、占いの虚構に気付いた時、自分の支配欲(劣等感の裏返し)にも気づきました。今は深く反省しつつ、内省する毎日(土下座)。他の方は別として、私はもう占い&占い師はやりません。

(※話はちょっとそれますが、「詩の合評会でけちょんけちょんに言われて泣いた」などという人をたまに見かけますが、あれもそういう、支配欲のモンスターの餌食になった可能性が高いですよね。)

▶なぜ寳玉義彦さんなら大丈夫と思ったか その1
「クライアントの利益100%」を掲げているから

 寳玉義彦さんは、「苫米地式コーチング認定コーチ」という肩書をお持ちです。苫米地式認定コーチのみなさんは、「クライアントの利益100%」という原則を掲げています(理念ではなく“原則”)。つまり、自分の利益は1%も考えず、クライアントの利益になることだけを考える、ということです。…すごくないですか?!

 そのような基本姿勢をお持ちの寳玉さんなら、コーチングではなく詩のレッスンにおいても、受講者をお金のために強引に引き留めたり、自己の支配欲の充足のために束縛し傷つけるようなことはしないと判断しました。

 自分の利益のためにクライアントを利用していないかどうか、その点を常に意識する心構えがあるだけでも、受講者としてはとても安心できると思いました。

▶なぜ寳玉義彦さんなら大丈夫と思ったか その2
束縛ではなく、解放を目指す人だから

 私が「この方はすごい!」と思った直接のきっかけは、こちら↓のstand.fmです。

 この中で寳玉さんは、詩人の仕事(機能)は「読んだ人と、その人の持っている世界との関係を更新すること」だとおっしゃっています。例えば、その人が感動できなくなっている事柄を、言葉を使って感動できるように書き換える、などです。このことをさらに社会規模まで拡張して言うと、社会の中にある凝り固まった標語(既成概念)を壊し、非人間的な言葉に反旗を翻すのが詩人の仕事(機能)だとし、それを「スローガンの解体」と呼んでいます。

 このお話をお聞きしたとき、そうそう!、そういう詩を書きたい!、人を自分や社会の檻に閉じ込めるような詩ではなく、そこから解放する詩を書きたい!、と、大変感動しました。

 束縛ではなく解放。そういうことを考えておられる寳玉さんなら、間違っても受講者をがちがちに束縛することはないだろうと思い、受講することに決めました。実際に今まで受講して、窮屈な思いをしたことは一度もありません。


 この詩のレッスンの効果は、受講直後よりも、しばらく経った方がわかるような気がします。少し前に書いた自分の詩を読み返すと、成長にびっくりします。

 ご興味のある方は是非、行けるうちに、行けるところまで行ってみてはいかがでしょうか?
 とても楽しい詩の世界が待っていますよ!

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