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つい、脚を組んでしまう理由

自律神経系を整えるための、体の使い方をパーソナルトレーナーの視点から提案しています。

脚を組んで座って良いですよ


「脚を組んではいけません」とよく言われますが、
私は「バンバン脚を組んでください!」と指導しています。

自律神経系の不調の改善は、
やってはいけないことより、やって良いことを増やすことが基本
です。

脚を組まずに座っても良いし、脚を組んで座っても良い。

「〇〇はいけない」の代わりに「〇〇をやろう」という思考習慣の方が、体も心も明確に進めることができますね。

正解のゾーンが増える方が快適性が増すのは当然。

「これはやってはいけない」「これも間違っているかもしれない」と考えていたら、自分の周りは心配や不安だらけ。

そんなに心配しながら生活していたら、負担が積もり積もって、眉間のシワも増えるでしょう。

ストレスホルモンのコルチゾールが分泌し続けて、下腹がおデブになってしまうかもしれません。

心配し続けて生きるほど、人生は長くはないです。

やって良いこと、で自分の周りをたくさんにして、風通し良く颯爽と生きていきましょう!

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つい脚を組んでしまう、深いワケ


人が自然とやってしまうものには、必ず機能的な理由があります。
つい脚を組んでしまうにもワケがあります。

では、つい脚を組んでしまう2つのワケを見ていきましょう。体の気持ちが見えてくるはずです。

●半径を短くしたい

座っている時に、脚を揃えていたり、投げ出したりしていると、脚という長いものの重さが、その付け根である股関節や腰回りに非常に大きな負担を掛けてしまいます。

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その負担を回避するために、脚を組んで付け根から足先までの距離を短くするべく畳んでいるのです。

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負担軽減とは、ある種の防衛本能。
生きるために無意識に反応して対処することこそ、まさに自律神経系のお仕事です。

だから、脚を組んでダイジョウブ。

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●左右は非対称の方が、力がよく出る

人は真っ直ぐの姿勢よりも、左右非対称の崩した姿勢の方が力が出ます

脚を組むことは、まさに左右非対称の姿勢ですよね。

「歪みを直せ」「左右を揃えろ」という風潮が強いですが、力の発揮としては理に適っていません。

競技や武道の構えで想像してみればわかりますが、左右対称の姿勢で構えるものはほとんどありません
多くの構えは半身の姿勢。

標的に向けて一方の肩を向ける、
どちらかの脚を出してもう一方の脚を後方に置いて構える、など。

相撲は足が揃った方が一気に劣勢になるし、物を投げる競技も両手で同時に投げて競うものはありません。

左右対称の姿勢は、体を塊にしてしまいモロく、左右非対称の姿勢は、矢を放つために弓を引っ張れた準備万端・臨機応変の姿勢と表現することができます。

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トレーニングの現場でも、左右対称よりも非対称のモーションの方が負荷を軽く扱えることができます。

つまり、左右非対称の方が体の力の発揮は漲って(みなぎって)いるということです。


脚を組むということも、左右非対称の姿勢です。

座って体を支えるために効率良く力が発揮される
、字を書くときなどペンに力を伝えやすい、など色々と効率が良いことを、体がよくわかっているのです。

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「脚を組む」を深めましょう

脚を組む際のポイントを2つお伝えします!
・脚の組み方を深くする
脚を組むという動きにも、その深さや形は様々ですよね。

いろいろな形、深さ、揺らぎで組めるようにしてみてください。

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ポイントは、どの動きも体にストレッチを掛けるつもりで動いて、それを続けることで、日々体に柔らかさや弾力性や伸縮性を作ることです。

伸びの良い体は快適性が上がります。
また、弾力性には色々な衝撃に対応できる強さがあるので、頭の中の無意識の不安や防衛反応による緊張をさらに軽減できます。

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・左右どちらにも自由度を深める
いろいろな形や深さやストレッチ的な脚の組み方ができたら、左右両方どんな形にもできるように変幻自在にしていきましょう。

左右非対称で、左は自由、右は硬くて動けないというのは左右差を生み出して望ましくないですが、
左右非対称で、左も自由、右も自由であれば、左右差があったとしても自由度が高いので問題ありません。

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大事なのは左右の差より、左右の自由度の絶対値です。

脚を組むことから、左右グチャグチャにして弾力自由人になってください。

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体の周りを涼しくしておく

どうでしたか?
脚を組んではいけないという言葉の中の不自由さや窮屈さに気づけましたでしょうか?

体と脳は、私たち本人より賢いので(笑)
その自由の邪魔をしない。

これをしていけば良いと考えることによって心理的なブレーキを解除して、身の回りの風通しを良くしておきましょう。


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