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新卒からの3年間とこれからについて。 ~在宅医療に飛び込んだ日々を思い返して~

新卒から在宅医療の現場に飛び込み、約3年。
このタイミングでこれまでお世話になった会社を巣立ち、転職します。

理学療法士の資格を取得し、初めての職場は訪問看護ステーションでした。
『いきなり訪問看護へ就職するなんて...』って、言葉がどこかから聞こえてきそうなキャリアですよね。
(批判的なご意見もあるかと思いますが、キャリアに関するお話は今回割愛します。)


さて、本題へ入り...
新卒からの日々は、自分にとってどんな時間だったのだろうかとふと考えていました。

未熟ながらも色んな事を考え、色んな事に悩みながら駆け回った3年間だったように思います。

「生活期におけるRehabilitationとは何か」「そもそもRehabilitationとは何か」「健康とは何か」「幸福とは何か」「Well-Beingとは何か」
3年という月日は、色んな問いと向き合わせてくれました。

また、そんな問いを与えてくれていたのは、紛れもなく目の前にいた対象者の方々だと思います。
小児疾患のお子さんや、末期の癌を患う方など...
たくさんの方々との出会いは、未熟な自分に問いと成長を与えてくれました。
異動も経験し、2つの地域を駆け回ることができたのも良い経験だったと思います。

色んな人・家族・地域と関わり、色んな生活があることを知ることができました。
教科書を読んだだけでは、とても想像もつかないような生活を。

そして、そんな生活を支援していくには、一人の力だけでは上手くいかないこと。
ご家族や他職種との協働がどれだけ大切であるか。
医学的な視点だけでは、人の幸福は定義できないということ。
その人の幸福を一緒に考えるには、対話がとても重要であること。

実に多くの学びを得ることができた3年間でした。

学びの多かったこの3年間の中で、ちっぽけで無力な自分を何度嫌いになって、何度悔やんだかは分かりません。知識の無い自分を恨み、『やっぱりこのキャリアは間違いだったのかな...』と思うこともありましたが、やり直しが効かないのが人生の辛いところです。
それでも、たとえ今までの自分を否定することになったとしても、日々学び続け最善を探していくことが大切なんだろうと今は思えています。

生活の場においては、「治療」が絶対的な正解となることはなく、その方その方の生活に合わせた関わりが求められます。
その環境の中で、絶対的な正解が無いからこそ何が「納得」に繋がっていくのか、きっと今よりも良い生活があるのではないかと、問いを立てながら向き合う姿勢を持てるようになったことは一つの成長だと考えています。

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この3年間を振り返ってみて、改めて生活の場における関わりの難しさや、やりがいを感じる事ができたように思います。
そんな内省を経て、改めて自分は人の為になれるこの仕事がとても好きだとも思いました。

『人の為になることをしなさい』と昔、祖母がよく言っていたこの言葉の意味が、今なら何となく分かるような気がします。

また、キャリアの区切りでこういったことを感じられていることはとても幸せなことだと思います。改めて、自分を育ててくれた人や街には感謝しかありません。

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…と、
過去のことを振り返るのはここまで。
後は、これからのことを書いてこのnoteを終わろうと思います。

お次は、東京都の荻窪に新規オープンをした整形外科クリニックへと移ります。
このクリニックには、カフェやフィットネスクラブも併設されていて、普通のクリニックとは少し違うのが特徴。
一つの場所に色んな面があって、面白そう!と思えています。
声をかけて頂いたことがきっかけでもあるので、楽しみながらもしっかりと期待に応えて貢献をしていきたいです。

そんな次の環境では、対象者の方の生活を捉えながら今まで深く掘ってこれなかった理学療法の専門性とも向き合っていきたいと思っています。
自分の専門性と向き合いつつ、目の前の人の為に自分は何ができるのかを考えながら、新しい日々を過ごす予定です。

この3年間で学んだこと・得ることができた全てを抱えて、次へ向かおうと思います。

‐‐‐おわり‐‐‐

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