【読書】完全教祖マニュアル

#完全教祖マニュアル #嘉神恭介 #辰巳一世
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面白すぎてニヤニヤしながら読んでしまった。読了。

完全教祖マニュアル (ちくま新書)

教祖になるための方法論が細かくまとまっていて、歴史から学ぶことや戦略なんかを知ることができます。お分かりの通り、この本自体がボケの空気を帯びているネタ本なんですけど、その分析や考察は、学術論文を彷彿とさせる参考文献の多さに基づき、いろんな意味で筆者たちの本気を感じました。

中身に関しては話半分で笑いながら読んだとは言え、現代のコミュニティ論にも通ずるところが大いにあると感じます。人を動かすための原理に関しては、なだいなださんの「民族という名の宗教」で書かれている内容が非常に参考になりますし、「宗教」という接点で本書ともリンクするところがたくさんありました。

宗教史にある程度の理解がある人ほど、この本の大筋を捉えて面白おかしく読めるんじゃないかと思います(ガチ批判の対象にしてはいねないタイプの本なので大らかな気分で読んでください)。

これからコミュニティをつくりたい人、自分の経済圏を作っていきたい人なんかには参考になる内容だと思いますし、逆に、乱立するコミュニティの良し悪しを判断する基準を知ることができるかもしれません。

こういうブラックユーモアで満たされた文章が書ける人を尊敬しているし、ぼくもそうなりたいなと思いました。