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#ミスト #映画

「胸糞映画」という前評判通りの終わり方で、口を開けながらエンドロールを見てしまうくらいには動揺してたんですけど、全編を通して考えさせられる点がとても多かったのでシェア。イベントの課題映画にしました。おすすめです。

そもそもホラー映画を課題映画にセレクトした理由として「人間は極限状態に置かれたときにどういう精神状態になり、どのような選択をし、行動するのか」というのを客観的に見ることができる点を挙げていました。

今回の映画では、知識と権威で人を引っ張る者、宗教的扇動を試みる者、とにかく困難を打破するためのチャレンジを行う者、いろんな立場からリーダーシップを発揮する場面が印象的でしたが、極限状態に置かれたときにそれぞれが「正しいと思うこと」を表明したそれぞれのリーダーたちは対立し、各派閥に属するその他大勢の人たちや、孤立して行動する人、いろんな立場の人間模様が同居するとてもカオスな様相が描かれていました。

結局、その中の誰が正しかったのか、最後まで観終わってから振り返るとわからなくなります。主人公としてフォーカスされていた人も上記のリーダーの中の1人なのですが、「主人公が間違っているわけがない」というステレオタイプの中でぼくたちは作品を観ていたのかもしれないし、直感的に嫌悪感を抱かれがちなキャラクターが最終的には正しかったのかもしれなくて、自分自身が一体何を信じているのか、自問自答を余儀なくされます。

登場人物たちだけではなく、ぼくたちの脳内をもカオスに仕立て上げるこの映画はまさにミスト(霧=見えなくするもの)だったのかもしれないと、イベント参加者の方のフィードバックをもらってハッとしたんですが、カオス→明晰な状態になるために必要な要素として「教養」や「経験値」、「言語能力」の寄与するところは大きいと感じているので、未曾有の事態に巻き込まれたときにリーダーシップを発揮して正しい方向へ導くことができる人材になるためには、映画を通してたくさん擬似体験して、たくさん学ぶのがいいよなぁと思いました。

多くの人の個性や表現が埋もれてしまわないように、クリエイターとして、価値を掘り出し、届ける活動を行ってまいります。ブランドづくりに軸足を置いていますが、メディアでの発信や書籍展開など、活動の場の創出ができるようにも努めてまいりますので、どうぞご支援のほどよろしくお願いいたします。