「食い物をくれと言いながら死んだ奴もいた」と劇中で山崎努が語る。ラバウルでの話である。そうして義理の息子がようやく作った、とても小さなリンゴを手に握り、病院のベッドで逝く。リンゴは生き抜いた証であり、餓死した戦友にあげるためでもあろう。語らずに語る俳優はそういない。名優である。
山崎努..

よろしければ、サポートをお願いいたします。ご喜捨としていただき、創作の活動費として、ありがたく使わせていただきます。