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横島孝太郎
2022年6月29日 19:38
猛撃のディープレッド (5) 怒り。 剥き出された攻撃性が、ギューオの相貌を歪める。「ぬ、か、せッ!」打突、打突、打突、打突。今までより更に鋭さを増す連続攻撃。その全てをフレイムフェイスはやはり防御し、防御し、回避し、受け流す。「るあッ!」そのうちの一打、風を切る強烈なフックを、フレイムフェイスは紙一重で躱す。当然ギューオは遠心力を利用した追撃を、しかし放てない。 手首。吸い付
2022年6月15日 13:06
猛撃のディープレッド (4)幾つかの通路、幾つかの扉、幾つかの部屋。それらを抜けた先、唐突に開けた空間。 じっくり見回しながら、フレイムフェイスは呟いた。「これは、これは」一歩、踏みしめる。感触も、反響音も、乾いたコンクリートそのもの。柱も、天井も、きっとその通りだろう。 広く、何もない。工事中のようなビルフロアのような広間が、そこにはあったのだ。無造作に進むフレイムフェイス。
2022年6月1日 19:07
猛撃のディープレッド (3) 時間は少し遡り、アンバーを乗せた輸送車両が発進した少し後。 サイアを筆頭とする一般防衛隊員達も各種車両に乗り込み、車列を作って走り去る。後に残ったのは所轄警察と、救護支援目的の一部防衛隊員達。 そして、カドシュであった。「では、さっそく始めましょう」カドシュの掌中、プレートに表示されたフレイムフェイスが促す。彼はアンバーの車両を制御していたのとは別個体