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2021年11月の記事一覧
神影鎧装レツオウガ 第百六十五話
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Chapter17 再起 08「……」
沈黙は、どれくらい続いただろうか。
ややしばらく経った後、ヘルガは口を開いた。
「先程の事実から、更に分かって来る事が二つありま……す?」
だが、手を挙げるオーウェンに止められた。
「どうしたんですか?」
「いえ、こちらの予測との思考すり合わせを一度に行った方が効率的だと思いまして。僕がそれを述べても宜しいで
神影鎧装レツオウガ 第百六十四話
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Chapter17 再起 07
それから一週間後。
USC、ヘルガ達が借りている四つの区画の一つ、指令室。
ここに、ヘルガと|風葉とオーウェンは集まっていた。あの後の状況の確認と、何よりゼロワンと名乗ったあの男の情報を、掴んだからだ。
今でも明確に思い出せる。何も答えぬままに消滅していった、あのニヤつき顔。
「さて、始めましょうか。見つかったので
神影鎧装レツオウガ 第百六十三話
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Chapter17 再起 06
跳ね回る足音が、通路の奥へ消えていく。
その後を追うように、三人は歩みを進める。
ヘルガ。|風葉。オーウェン。それぞれ油断なく武器を構えながら、しかし迷いなく進んでいく。標的の位置も人数も分かっている以上、当然ではある。
「静か、ですね」
「そりゃーそうだよ。さっきのヴォルテック・バスターで、霊地の中にあったヤツは一
神影鎧装レツオウガ 第百六十二話
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Chapter17 再起 05
「ファントム5。鎧装、展開」
|風葉が構えた左腕。その手首に装備されたリストデバイス――を、模した術式制御中枢部から、霊力光が放たれる。
光の線は精密回路の如く幾条にも分割し、風葉の体を包み込む。そして、一瞬の閃光。
それが収まると、風葉の姿は白と赤の鎧装に置き換わっていた。
「ううーん。なんかスッゴイ久し振りだな