- 運営しているクリエイター
2019年10月の記事一覧
神影鎧装レツオウガ 第五十九話
戻る 総合目次 | マガジン |
Chapter07 考査 05
日乃栄高校には二つの校舎がある。北校舎と、南校舎だ。
どちらも三階建てで大きさも同じだが、新しいのは南校舎の方だ。昔は北校舎一棟しかなかったのだが、風葉が入学する少し前に増築されたのだ。
二つの校舎は東西の端が連絡棟で繋がっており、上から見ると長方形のように見える。以前ギノアが光柱を発生させた中庭は、この長方形の中心に位置
神影鎧装レツオウガ 第五十八話
戻る 総合目次 | マガジン | 進む
Chapter07 考査 04
空間が揺れる。薄墨が走る。向こう側に塗り込められたクラスメイト達が、一斉に真顔に戻る。
幻燈結界が発動したのだ。
無論ペネロペによって撃ち込まれた術式の影響なのだが、それが今の辰巳《たつみ》達に分かる筈も無く。
ほぼ同時に立ち上がった辰巳と風葉《かざは》は、怪訝顔をマリアに向ける事しか出来ず。
「言っときますけど、
神影鎧装レツオウガ 第五十七話
戻る 総合目次 | マガジン | 進む
Chapter07 考査 03
翌日、日乃栄高校二年二組。今日も元気にざわつく生徒達の頭上に、きんこんとチャイムの音が響く。朝のホームルームの時間だ。
男女共々慌ただしく席に戻っていき、同時に担任の温井《ぬくい》先生が入室。
「はーいみんなおはようさん」
いつもの挨拶をしながら、いつもの歩調で教壇に登り、いつものように生徒全員を見回す。まったくもっ
神影鎧装レツオウガ 第五十六話
戻る 総合目次 | マガジン | 進む
Chapter07 考査 02
ティータイム。
イギリスを代表する文化は数あれど、これは相当に重要な部類に入る。
言ってしまえば紅茶を嗜む時間という意味であるが、とにかくその種類は凄まじく多い。
朝の目覚めにアーリー・ティー。朝食時にブレックファースト・ティー。十一時の小休止にイレブンジィズ。三時のおやつのミッディ・ティーブレイク。夕食後のアフタ
神影鎧装レツオウガ note投稿一周年
去る9/13、拙作「神影鎧装レツオウガ」がnoteへ投稿開始して一年になっていました。いやあ月日が立つのは早いものです。
小説家になろう 及び カクヨム で先行連載している方は現在156話なので、現在のペースを維持できれば少なくともあと二年は続く計算になりますね。
もともとは153~155話のための振り返りを兼ねた投稿だったのですが、先の2サイトとはまた違った作者様や読者様方との出会い、
神影鎧装レツオウガ 第五十五話
戻る 総合目次 | マガジン | 進む
Chapter07 考査 01
敵組織のエージェント、サトウが見つかった。
場所はイギリス南西部、モリオンの海岸付近。
辰巳や冥《メイ》の記憶、及び鎧装の録画映像等から照合した結果、間違いなく本人であると断定もされた。後は確認等の作業が行われた後、凪守《なぎもり》へ回される手筈になっている。
だが。
それでも、巌《いわお》はイギリスにやって来て