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日本の片隅で「お母さんコーデ」の真理を叫ぶ。

タイトルの「お母さん」とは、
『小さいお子さんを育てているお母さん』の事をさしており、
全てのお母さんに当てはまる話ではない事をご理解いただきたい。

そのお母さん達がされている
似たような格好のことを
今回の話では「お母さんコーデ」と呼ぶことにする。

※これから書く話は、
いつも通り私の主観丸出しの内容です。

※全ての小さなお子さんのいるお母さんにも当てはまる訳ではありません。

結婚前の私は、
世のお母さんを見て、

揃いも揃って、
なんで同じような格好をしているのかな?
オシャレとかしたくならんのかな?

と、疑問を抱いていた。

まだ20代半ばの頃だ。

働き出して数年が経っていた私のお金の使い道といえば
ファッション、コスメ、美容、飲み会、旅行、趣味。

その頃の私はというと、
ヒールの高い靴に、ワンピース。
髪の毛は巻いて、化粧もバッチリする。
手には日傘や鞄を持ち、
イヤリング、ネックレス、リングをつけ、
その日の気分や雰囲気に合わせて
自由に自分を着飾っていた。

休日には大好きな友達と集まり、
美味しいご飯を食べ、
浴びるほど酒を飲み、
数ヶ月に一度美容院に行き、
趣味の習い事へ通う。
お気に入りの店で勧められた服を
言われるがままにホイホイ買う。

出かけない休日は、
家で好きなだけ寝て、
好きなだけテレビを見て、
好きなだけ酒を飲む。
(ストップ!暴飲暴食!)

全ては私の自由にできる。
それが当たり前。

そんな時期、
ふと、お母さんコーデの存在に気付いた。

私が見て
「あ、お母さんだ」と思う人の服装は

帽子をかぶり、
髪の毛は短いor1つにガッと結んでおり、
アクセサリーはしておらず、
圧倒的にスカートよりパンツ。
足元はスニーカー、またはフラットシューズを履き、
背中にリュックを背負う。

こんな感じだ。

全体的に色も地味である。

もちろん、
近くに子どもを連れていたり、
抱っこしていたりする場合が多いが、
子どもの乗っていないママチャリを
颯爽と運転している場合もある。

オシャレするのが楽しかった私は、
お世辞でもオシャレとは言えない服を着ている世のお母さん達を見て

この人たち、
オシャレしたいとか思わんのかな?
ヒール履けとは思わないけど、
もうちょい可愛い服とか着ればいいのに。

と、なんとなく思っていた。

そして数年後。

心の中で散々ディスってたお母さんコーデに身を包み、
お母さんコーデを崇拝し、
あの頃の自分を般若のような顔で睨みつける私が佇んでいた。
(怖くなってきた人は退出を…!)
(逃げるなら今!)

20代半ばの私よ…

お前さぁ…
ほんとなめてんの?
お母さんもオシャレしろ…?
…まじでふざけんなよ?
お母さんの何を分かってそんな事言ってんの?
今からでも遅くないから
「ダサッ!」って心の中で思ったお母さん方の家に1軒1軒出向いてちゃんと頭下げよ?
私もついてってあげるから。
多分皆さん仏のような顔で
「いいんですよ^_^(分かってくれれば)」って言ってくれるから。
世のお母さん方は修羅の道をくぐり抜けまくってるから、
あんたのそのしょうもない発想やしょうもない謝罪も
全て広い心で受け止めてくれるから。
むしろ色々忙しいから手短に言わないとイラッとされるかもしれないけど、
とりあえずちゃんと申し訳なかった事だけは伝えな?
あ、菓子折りも用意しなね?

と、正座をさせ、伝えたい。
結構な熱量で、伝えたい。
20代の私の足が
痺れて動けなくなっても知らん。
それくらいあの頃の私は
お母さんの服装に対する認識が甘すぎる。

自分が母になり思う。

お母さんのお母さんによるお母さんのためのお母さんコーデは、

理にかないまくっている!!…と!!!


5億4千万年の時を経て進化を遂げてきた生物のように、
世のお母さん方は試行錯誤を重ね、
少しずつ変化を遂げ、
最終的に子育てに1番相応しい形態にたどり着いたのだ!!!

それがお母さんコーデなのだ!!!

子育てもしていない
自分の事と酒の事しか頭にない輩に
何かを言う権利も思う権利もないのだ!!!

えー、なぜお母さんは先程述べたような服装に身を包むようになったか、
僭越ながらわたくし達が解説させていただきます。
(お母さんコーデ研究所所長)
(雑誌:Mother 編集長)

えー、まず、帽子についてです。

結論から申し上げますと、
お母さんは日傘なんてさせません。
なので帽子でしかUVをカットできません。

なぜ日傘をさせないか?

まず1点目、傘をさすお母さんを見て、子どもも傘をさしたがるから、です。
子どもの傘を持つサポートをする事ほど、
ゆるやかにHPが削られていく行為はありません。
どんなに日傘を差したくても、子どもへの対応と自分のUVケアを天秤にかけ、後者が勝つことは非常に稀かと思います。

次に、いつ走り出すか分からない子どもを、傘を持って追いかけるのが大変であるということ。

更には、子どもはいつ、
どんな衝動にかられるか予測不能なので、
(突然の抱っこしてという号泣)
(突然の疲れた攻撃)
(突然の危険な場所を歩きたがる)
常に両手は空けておく必要があるということ。

以上がお母さま方が帽子をかぶる理由です。

ちなみに、
髪の毛がしっちゃかめっちゃかなので、
帽子を被ってごまかすという、
ただのズボラな理由のお母さんもいるようです。
(それは私)
(むしろその理由が1番)

…はい、
こんな解説を全項目できます。

でも疲れちゃうのでもうやりません。
(飽きるの早)

簡単に言うと、
お母さんが着ている服は

どう頑張っても汚れるし、
(高い服も可愛い服も子ども達の前ではタオルと化す)

いつでも子どもを抱っこできるようにしておかなきゃならないし、
(リュック考案者への溢れる感謝と敬意)

いつでも走れるようにしなくてはいけません。 
(今日の議題「ヒールの存在意義とは」)

授乳の時期は胸への到達時間が1万光年かかるのでワンピースなんか絶対着れないし、
たまに気合い入れて着るお気に入りの服も
赤ちゃんのゲロで一瞬で汚れます。

旦那に記念日に貰った大切なネックレスも
おもちゃだと思われて引きちぎられます。
彼らはある年齢に達するまでは、
キラキラしたものを触りたがる習性があるので。
あ、カラスの話じゃなくて
愛しの息子の話です。

……こういうエピソードが
めちゃくちゃあります。

想像の100倍くらいあります。

更に言うと、
ゆっくり支度なんかする時間もないので、
3分で自分の支度を終えるという
神業のような事も出来る様になります。
信じられないかもしれませんがほんとです。

これが派生して、
お風呂も3分で入れるようになります。

お風呂は、実は無駄な時間がほとんどで
身体と頭を洗うことに全集中し、
必要ないものを削ぎ落とすと、
この境地に達します。

お風呂の中で1日の出来事をゆっくり回顧したり、
浸かる瞬間に「ほぇ〜…」と声をあげたり、
トリートメントを浸透させたりする時間は、

実はお風呂に入るオプションで追加されているだけで、
本当に突き詰めると必要のない時間です。

…やばい
…これ書いてて、
目から鼻水が出てきそう…

という長い冗談はさておき、

お母さんコーデは、

それぞれのお母さんが
様々な経験や失敗を経て
ブラッシュアップして作り上げた
お母さんそのものと言っても過言ではない。
(過言)

無駄の一切ない、
あれ以上でも、
あれ以下でもない、
完璧な服装です。

要するに、
相撲で言えばふんどしです。
水泳で言えば水着です。
宇宙に行くなら宇宙服です。

お母さんコーデの人を見かけたら
間違ってもダサいなぁなどと思わず、

心からの尊敬と
心からのお疲れ様と
心からのエールを
心の中で叫ぶように。

よろしくどうぞ。

【お母さんコーデ推進委員会会長/談】

お母さんはたまにしかオシャレ出来ないけど、

オシャレよりも大切な物を発見し、
オシャレよりも幸せな出来事に
日々触れています。

オシャレしている時には出せないようなでかい声で
ガハハハ!!!と
日々爆笑しています。

そして数年後には、
クローゼットに眠るお気に入りの服達と
涙涙の再会をするはずです。
(服が入るかは別問題)
(笑えない現実)
(明日からダイエットして早数年)

なので皆様ご安心を。

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