初めてのテストの重みが大きい
今日は、上の記事について思ったことを述べる。
この記事は、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、横浜国立大学が2次試験をやらないという記事である。
すなわち、センター試験に代わって今年度から行われる大学入学共通テストの結果のみで合否を判断するということである。
この記事について、大学側と受験生側の2つの視点で述べていく。
まずは、大学側である。
大学としては、いつ収束するか分からない新型コロナウイルスへの対策を万全にした上で入試を行わないといけないと考える。
万が一、2次試験で新型コロナウイルスの感染者を出した場合、SNSなどで叩かれたりして、大学の印象を悪くするかもしれないと考える。
そのようなリスクを負ってまで、2次試験を開催する必要があるのかということである。
そもそも、横浜国立大学はセンター試験の得点比率が他の国立大学に比べて高い傾向がある。
特に、経営学部に関しては、昨年度までも2次試験を行っていない。
そのような背景もあり、このような決断を早い段階で行ったのかもしれない。
悪い点としては、大学側が欲しいと考える生徒が集まりにくいということである。
2次試験は、こういう問題が解ける生徒が欲しいという意味を込めて問題を作ることができるが、共通テストはそのような考えは反映されにくい。
次に、受験生側から考える。
良いと考える点は、2次試験の対策をする必要がなくなったことである。
本来ならば、過去問題を解くなどして、出題傾向や時間配分など対策を行う必要がある。
そのような過去問研究を行わなくて良い分、時間が取れる。
その時間を苦手科目や共通テスト、併願で受ける私立大学の過去問演習に使うことができる。
悪いと考える点は、過去問がないテストで全てが決まるという状況であるということである。
共通テストの対策問題集などは販売されているが、実際に行われたものではなく、あくまで予想問題集である。
私は高校受験の時、出題傾向が変わる年に受験したのだが、模試と本番の入試傾向には様々な違いがあった。
つまり、どのような問題が出題されるのかは、実際に受けるまで何とも言えないことが多い。
このような試験に身を託すのは、非常に悩ましいことである。
以上、大学側と受験生側の視点から見てきたが、私個人の考えは、受験生可哀想だなという気持ちである。
新型コロナウイルスは、受験生に様々な悪影響を及ぼしているだろう。
模試の開催見送りや他の受験生の様子が分からないなどかなり不透明な状況の中で勉強を頑張っている。
その上、新しく始まる共通テストも不透明である。
この状況で受験を行うと考えると非常に可哀想である。
また、横浜国立大学のような国立大学が今後もしかしたら出てくるかもしれない。
そうなると、より共通テストの重みが増す。
ただ、不幸中の幸いは、英語の民間試験の導入を見送ったことであるかもしれない。