103,741人の想いが横浜市を動かした。市民が望んだ真の市民マラソン、40年の歴史
皆さんは「横浜マラソン」がいつから始まった大会かご存知ですか?私自身、この職場に配属されるまで近年に始まった大会とばかり思い込んでいました。
しかし、実際は違いました。
そこで今回は横浜マラソンの「歴史」について簡単にご紹介したいと思います。
横浜マラソン誕生まで
横浜マラソンの誕生は、昭和55年に遡ります。
当時の日本は高度経済成長の影響を受け、飽食や運動不足が社会的関心を集めていました。また同時に、ジョギング(ランニング)が、一種の社会現象としてブームになっていました。
こうした社会的背景から「横浜マラソン」の実現に向けて動き出した人々がいました。
新しい横浜のビッグイベントとして「横浜マラソン」を開催して秋の名物行事にしてほしい
市民からも横浜マラソンを熱望する声が寄せられました。
開催実現に向けて動いていた関係者は、行政や関係各所を動かすためには、市民総意の署名が必要かつ効果的であると判断し、同年6月には署名運動が実施されました。
署名運動の様子
“10万人の声“が届く
その結果、実に103,741人の署名が集まり、発起人団体から横浜市長らへ陳情書が提出されたのです。横浜市会はこれを受け、同年12月の市会で審議をした結果「採択」することに決定しました。
「横浜マラソン大会」開催
-昭和56年11月29日(日)-
たくさんの市民の方々からの陳情により実現した待望の市民マラソン大会。秋晴れの下、記念すべき「第1回横浜マラソン大会」が開催されました。
「第1回横浜マラソン大会」スタートの様子
種目は20kmと10kmで行われ、山下公園前をスタートし、本牧市民公園でフィニッシュするコースを2,081人のランナーが駆け抜けました。
20kmの種目は、その後「ハーフマラソン(21.0975 km)」へ変更となり、第32回大会では、8,000人を超える参加者を記録し、横浜マラソンはすっかり横浜の秋の風物詩として定着するようになりました。
第32回大会コース図
ハーフマラソンは、山下公園前をスタートし、山下ふ頭をフィニッシュするコース
平成25年の「第33回横浜マラソン大会」は、道路工事の影響により「10kmの部」のみでの縮小開催となり、本大会をもって、33回にわたって親しまれた「横浜マラソン大会」は幕を閉じることとなりました。
待望のフルマラソン化へ
かねて市民から、横浜マラソンの「フルマラソン化」を望む声が多く寄せられており、平成23年から、“フルマラソンの実現”に向けた検討が本格的に始動しました。
準備を進めていく中で困難は、官民連携による取り組みで着実に乗り越えていきました。
-平成27年3月15日(日)-
ついにフルマラソン化となって生まれ変わった「横浜マラソン2015」の開催を迎え、大規模マラソンとして25,000人のランナーが横浜を駆け抜けました。
「横浜マラソン2015」スタートの様子
“横浜”を走るその未来(さき)へ
市民をはじめとする多くの関係者の尽力により実現を果たした「横浜マラソン」。
港町横浜の発展とともに昭和、平成、令和の時代を駆け続け、そしてこれからも、参加者ひとり一人に寄り添った心に残る大会づくりを目指し、事務局一同となって取り組んでまいります。