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【学習理論】シェイピング
初めてワンちゃんに行動を教えるとき、なかなかターゲットとする行動をしてくれないなんてことがあります。
そのときに使う手法の一つとして、シェイピングというものをご紹介します。
1.シェイピングとは?
シェイピングとはターゲットとする最終的な行動に至るまで、をいくつもの小さな基準に分けて、その基準を達成する度に報酬を与えるというやり方です。ここで使用されるのはスモールステップの原理というものですね。ワンちゃんにとって最終的な行動はわからないので、少しでも近しい行動であれば、どんどん強化をして、その行動量を増やしワンちゃんの自信をつけていくわけです。シェイピングは逐次接近法とも呼ばれます。
2.シェイピングはどのような時に使うの?
例えば、オスワリという行動をワンちゃんに教えたいとき、おしりを床につけるのがなかなかできない子がいます。ルアーやターゲットを使ってもダメ、となると、ついつい手でワンちゃんのおしりを押さえつけてトレーニングするなんていう飼い主さんがいますが、このシェイピングという手法を使うと、犬に触らずにトレーニングができます。
おしりをつけるという行動をプロセスに分けると、おしりを徐々に徐々に下げていくという行動の連続です。いきなり床におしりがつかずとも、ちょっとでもおしりが下がったらマーク、おしりが下がったらマークということをしていくと、おしりを下げるとご褒美がもらえる!と学習して、徐々にその行動が増え、程度も上がっていきます。つまりどんどんおしりが床に近づいていくわけですね。
そして、いざ床におしりがついたら、ジャックポットをして、「そうそうその行動をしてほしかったんだよ」ということを教えるわけです。
3.シェイピングのコツは?
これはワンちゃんの行動をよく観察して、タイミングよくご褒美を上げるということが大事です。
例えばオスワリを教えたいときに、少しでもおしりを下げたらクリッカーというシェイピングをしたかったとします。
でも、ワンちゃんによっては、おしりをさげつつ、フセになっちゃう子もいますね。おしりを下げるとき、フセになる前にご褒美をあげなくては、オスワリに近づきません。なので、おなかがつく前、でもおしりは下がっている、こんな絶妙なタイミングで「ご褒美をあげる」ということが大事です。
けど、この絶妙なタイミングで口の中におやつをあげるというのはできそうでしょうか?おやつをみたら、嬉しくっておしりがあがっちゃったり、逆にフセになっちゃったり、マークしたいタイミングからずれてしまうことが多いですよね。
そこで活用されるトレーニングのツールがクリッカーです。クリッカーを使うと、トレーニングが早く進むというのはまさにこの点につきます。ワンちゃんの行動をよくよーく観察して、まさにここだ!というタイミングでマークをつけます。ご褒美を上げるのは後にしますが、クリッカーをきちんと使えるようになっているワンちゃんは、どこでマークされたかというのがよくわかっています。
クリッカーの使い方はこの記事も参考にしてみてください。
4.まとめ
他にも犬の行動を誘発する方法とプロンプティングやターゲットという方法がありますので、また別の記事でもご紹介します。無理やり犬を押さえつけずとも、いろんなやり方でワンちゃんにいい行動を教えることはできますので、ワンちゃんが喜んでトレーニングを進めてくれる、そんな方法を探してみてくださいね!
■Yokohama Dog Academyでは
このような学習理論、犬の心理学をもとにしたトレーニングおよび問題行動改善を行っています。問題行動修正、しつけ、なんて聞くと、とっても怖いしつけを想像される方がいらっしゃるのですが、実はワンちゃんもしっぽぶんぶんしながら、トレーニングをしていく方法があるんです。そんな方法を知りたい、やってみたいという方、お申込みはこちらから!お気軽にご質問ください。
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