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「漁港の肉子ちゃん」 好きなように映画を作れるとしたら、どんな映画を作るだろう

先日、明石家さんまさんプロデュースの「漁港の肉子ちゃん」を観てきました。

でっぷり太ったお人よしの肉子ちゃんと、その11歳の娘。とある事情で流れ着いた漁港での生活を描いています。主人公は娘で、小学校高学年が感じる世の中のキラキラ感、友達との関係、不安感や無力感、自我の芽生え、母への気持ち、が鮮やかな色彩で描かれていました。好きな映画でした。

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映画について、後日夫と晩酌しながらしみじみ話したのですが、

「金持ちの正しい道楽だよね」

というのが二人の見解でした。

隅から隅まで、さんまさんの「好き」「やりたい」が詰まった映画でした。西加奈子さんの原作、吉田拓郎さんの「イメージの歌」など、世の中に伝えたくて伝えたくて、たまらない感じが伝わってきました。
主人公の声優大竹しのぶさんは、「スタッフが無理やり決めた」とインタビューでおっしゃっていましたが、ぴったりはまっており。
そして、端役の声優さんたちのチョイスに、見捨てない、取り残さないという愛を感じました。

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さんまさんは、これ以上名声もお金もいらない人かと思います。
映画製作だって、失敗のリスクを背負ってまでやる必要はない。

「観てほしい人に観てもらって、ほめてもらえたからもういいんです」

TVのインタビューでさんまさんはそうおっしゃっていましたが、本音なのだろうな、と映画を観て思いました。興行収入とかそういうことじゃなく、あまりにも個人的な思いにあふれた映画。まさに正しい、「金持ちの道楽」です。

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もし自分が「金持ちの道楽」として映画を撮れる立場になったら、なにを撮るでしょうか?いや、金持ちでなくても、個人的な思い満載で、自分の好きをさらけ出すような映画を撮るとしたら、どんなものになるんでしょう?

明石家さんまさんの場合は、明るくあたたかく面白く、人間への愛情満載な思いがさらけ出されていました。

私は、まだまだそこまででは。
でも願わくば、観た後に人にやさしくできるような映画を撮りたい、と思いました。それまで精進ですね。

お読みいただきありがとうございます!
やさしい映画のような人生を!

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