事実からはじまらない仮説は妄想だという話

仮説思考って考え方があります。
自分が出会ったのは、DeNAに転職した頃で、↓の本を読んで学びました。
確か、当時のコンサル出身の同僚に聞いた話だと、コンサルのバイブル的な扱いだった気がします。

仮説思考自体は、とても良い考え方だと思っているんですが、これまでいろんな人を見てきて、何というか履き違えてる人が結構いるなという印象です。
仮説を立てて、それを検証して精度を高めていくことになるんですが、順番がおかしい人が多いです。

そもそも、仮説を立てる時には、まず材料となる事実が必要です。
「こういう事実があるから、きっとこういう事だろう」といった、事実をもとに仮説を立てて検証して、検証した結果が新しい事実となり積み上がっていく、というのが正しい順番だと思っています。
はっきり言って事実からはじまらない仮説は妄想です。仮説からスタートするにしても、一つずつ検証して事実を作っていくべきです。

迷走してしまうタイプの人は、事実が何もない場合が多いです。
「〜だろう」という仮説から始まり、検証することなく、仮説に仮説を重ねて壮大な何かを信じている感じです。
時々駆け出しのデータサイエンティストとお話することがあるのですが、結構な確率でこのタイプがいます。
具体的に言うと、クロス集計を軽んじていて、突然高度な手法とかトリッキーな前処理をしたがる感じです。

簡単に検証出来る検証をやらず、仮説に仮説を重ねた特徴量作成を行い、結果全然精度が出ない。
さらに良くない事に、このタイプは、自分の仮説を信じて疑わないので、データが悪いとか言い出したりします。

そういった方には、「事実を積み上げていきましょう」という話をしています。
ほとんどの仮説は、クロス集計などで大まかには検証出来ます。
この検証をサボらずに、一つ一つ検証して、事実を作っていくのが大事だと言う話をしています。

データ分析やAIを依頼する側の方から見た時に、手法とか分からなくても、相手が言っているロジックにどれくらい事実が含まれているのか?を見ると実力が分かるんじゃないかなと思います。
事実ではなくこの人の解釈、意見しかない、みたいな感じだと炎上する可能性が結構高いです。
そんなの当たり前じゃないか、と思うかも知れませんが、この視点で見ることが大事だなと思っている理由として、このタイプの人は、手法や理論に関しての知識はすごい、という特徴があります。
なので、一見するとすごく優秀に見えてしまう。ので、悪い言い方をすると騙されてしまう、ということです。
手法とか理論の知識よりも、どれくらいちゃんと事実を見ているのか、その上で最適な手段を取るのか、を見ると上手くいく可能性が高いと思っています。

最後に、宣伝です・・・!
DATUM STUDIOでは、しっかりと事実を大事にしてデータ分析に取り組んでおります!
データ分析で悩んでいたり、過去上手く行かなかったけどチャレンジしてみたい、という方はぜひご相談下さい!

あと、↓のような著書があるので、興味がありましたら、ぜひご購入下さい!

Be Super!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?