おねさんとよどぎみ(その1 全2回)
今日はね、秀吉のおよめさん・おねさんとガールフレンド・よどぎみとのお話だよ。
ポンと昔。
今から500年くらいも前の戦国時代のお話だよ。
豊臣秀吉は10万の大軍で富山県越中に攻めてきたんだ。お殿さまだった佐々成政は敗けてしまったんだ。そうして秀吉の家来になっていったんだよ。
でもね、天正15年『1587年』の九州征伐では、島津軍を相手に活躍して手柄をたてることができたんだ。そのご褒美として秀吉から島津氏から奪った領地の内、肥後、熊本県を与えられたんだよ。
「佐々成政よ、よお、働いてくれましたこと。評判でしたよ。殿にお願いしておきましたよ。殿もご機嫌で、ならば肥後でもやろうかと言っておりましたからね。こちらでもお大名になれましたね」
この時、こうして秀吉にとりなしてくれたのが、秀吉のおよめさんの、北の政所こと、おねさんだったんだ。
成政はね、お礼に何か珍しい物をプレゼントしようと思ったんだ。
「ウーム、そうだ、以前わが領地であった立山でしかさかないというクロユリをお贈りしよう」
おねさんはね、その珍しいクロユリを初めて見て、とっても喜んでいたんだよ。そして、みんなにお披露目しようとお茶会を開いたんだ。
「まあ、北政所おねさま、なんて珍しいクロユリですこと」
「どちらの物なんですの?」
「まあ、越中、そんな遠くからこんなにもたくさん、すばらしいですわ」
このお茶会には秀吉のガールフレンドのよどぎみもいたんだよ。
そりゃ、およめさんとガールフレンドだから仲良くはなかったんだ。やきもちをやきあっていたからね。
ところがね、このお茶会の2、3日後、よどぎみもお茶会を開いてみんなを呼んだんだ。よどぎみの所のお庭にはね、なんと、たくさんのクロユリがあったんだ!
今日はここまで、読んでくれてありがとう!よどぎみ性格悪いよね。お休み、ポン!
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