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【考え事】解きやすい問題を見つける

■ 難しい問題に時間を使わない

 テストの時に難しい問題にハマってしまい、時間があれば解けたはずの簡単な問題を落としてしまうのはもったいない。時間内に多く点数を取るという事が目的であれば、難問は諦めて確実に解ける問題を確実に解く、というのが常套手段だろう。(そうは言ってもテスト中にそんな冷静な判断はできないですが。。。)

■ 仕事の場合は問題を自分で決められる

 職種によって違うかもしれないが、日々の仕事の場合はあまりテストのように決まった問題を始めと終わりの時間を区切られて解くようなシーンは少ないと思う。締め切りはあってもそれまでの時間配分や案件の優先度はその人に委ねられて、提案などの場合は「この問題をこの予算で解きます」という問題設定の権限も与えられてくると思う。案件が大きくなってくると問題を設定するのは自分だがそれを解くのは別の人のようなパターンが多くなり、問題の認識のずれが起こりやすくなる。

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■ 「どの問題を解くか」はとても重要

 問題設定の自由が与えられているとした場合に、何を問題とするかがとても重要になってくる。相手がある問題の場合、プロジェクトの成果物が相手の課題を解消しないと何も価値のないものが出来上がってしまう。

 例えば顧客に提案する時に、「やっぱりオラウータンの生態って気になりますよね。今回のプロジェクトでは弊社の強みであるリサーチ力を活かしてインドネシアの現地スタッフをアサイン・・・(中略)・・・種族別の食の好みなどのディテールも盛り込んだWebサイトを格安でご提供いたします。」という提案をした場合、顧客がオラウータンの生態に興味が無かったら提案の2文目以降は全く頭に入ってこないし、どれだけ論理的で明解でMECEな網羅的分析結果が最高のデザイン&UIでまとめられている成果物がでてきても全く価値がない。実際の現場ではそれほど離れることはないだろうが、課題意識がマッチするという点はとても重要で、逆にそこがマッチしていれば成果物が多少粗くても満足してもらえる可能性がある。

■ 解くなら簡単な問題を

 問題をこちら側で設定できて、それが解けたら相手の課題も解決できそうな問題であれば、解くのは簡単な方が良いだろう。

 例えばユーザーに個別にアプローチする場合、「好きなアイドルは?」のように選択肢が無限に分かれるジャンルの質問は難しい。それよりは「血液型は?」のような選択肢が限られる問題から手を付けた方が当たりやすい。もっと言えば「Yes/No」の2択で答えられて、その括りであれば8割以上の人が「Yes」と答えそうな質問に絞るとさらに当たりやすいし労力もかからない。

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 今起きている現象を理解するためには5W1H(誰が・いつ・どこで・何を・どのように・なぜ)を把握する必要があるが、データからそれを見ようとした場合に、そこに顧客属性やジャンル等が絡んでくると切り口は無限に存在する。その中で如何に「サクッと違いが出そうな切り口」を選ぶことができるかがとても重要なポイントになると思う。

 ディープラーニングやAI・ビッグデータなどの話題が盛んな今の時代だからこそ、情報量が多くて見つかっていないシンプルな切り口が存在すると思っている。そこを見つけることに時間を費やして「いかに解きやすい問題を切り出せるか」がプロジェクト成功のカギだと思う。


【参考資料】


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