見出し画像

【考え事】まずは鎧を脱いでから(ダイラタンシー×人間関係)

■ ダイラタンシー流体の特徴

 昨日の記事ダイラタンシー流体の特徴について書きました。その特徴を振り返ると以下のようになります。

ダイラタンシー流体は、
加える力に応じて粘性が変わる流体(=非ニュートン流体)の一つ
遅いせん断刺激には液体のように振る舞い、より速いせん断刺激に対してはあたかも固体のような抵抗力を発揮する。
・水溶き片栗粉
で作ることができる。

■ 強く来たら強く返す。友好的に来たら入れてあげる。

 ダイラタンシー流体は、ゆる~く向かってきた力にはあまり抵抗しませんが、強く当たってきた力には強固に対応します。強く来た相手には強く返して、柔らかく来た相手には柔らかく返すという点、人間にもそんな特徴ありますよね。相手が敵意むき出しで来ているのにニコニコして「どうぞお入りください」とはなかなか言えないですよね。相手がムッとしていたらこちらもムッとなるし、相手がニコニコしていたらこちらも自然とつられてニコニコになるような感覚。

■ ミラー・ニューロン

 この感覚ですが、脳科学ではミラー・ニューロンによる効果だとされているようです。相手の行動を見た時に、自分がその行動をしているかのように反応する脳神経だそうで、要は自分が笑っていても相手が笑っていても、どちらの側の脳も「笑っている」と反応する機能のようです。もともとサルで発見され、人間ではその働きは立証されていないようなのですが、「人間の共感や真似などの性質はこのミラー・ニューロンから来ている」という主張もあるようで、実験では人間にもミラー・ニューロンと解釈できる活動が出ているとのことです。

ミラー・ニューロンとは、Rizzolattiらの研究においてサルの腹側運動前野および下頭頂小葉で見つかった、自分が行為を実行するときにも他者が同様の行為をするのを観察するときにも活動するニューロンである。単に行為の視覚特性に反応しているのではなく、行為の意図まで処理していることが示唆されており、他者の行為の意味の理解・意図の理解などとの関与が提案されている。ヒトの相同領域でも、ミラー・ニューロンと解釈できる活動が示されている。

■ 相手の懐に入る時は、物腰柔らかに

 相手の出方を観察して、瞬時(無意識)のうちにそれに合わせた対応を取る点、また、柔らかに来た方が心を開きやすい点、ダイラタンシー流体と共通するところがありますね。相手に心理的な壁を作っていたら相手にもその壁が伝わっています。敵意をむき出しにしていればそれも相手には伝わっています。相手と深い関係になりたいときは、笑顔で柔らかくゆっくりと接するのが良さそうです。

【参考資料】


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?