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【調べ物】東京の3月の雪はどれくらい珍しいのか


■ 3月下旬の雪

 今日は本格的に降りましたね!朝から外が白くなっていてテンションが上がりました。やはり雪国経験が無いので雪は新鮮ですね。しかも今回は3月下旬という事で桜と雪のコラボというレアケース。窓から桜の木が見えたので、近くからは見えなかったですが桜の雪化粧を楽しみました。

 ということで、「3月も末に東京で雪が積もることなんてあるんかい?!」という疑問がふと湧いたので、今日はそれについて少し調べてみました。

■ 東京の終雪日

 そのシーズンの最後に雪が降った日を終雪日というのですが、気象庁の天気相談所が東京の初雪日と終雪日をまとめてくれていました。これに今日の2020年3月29日を追加して、1900年から2020年までの終雪日をグラフにしてみました。

東京の終雪日

 すると過去120年の東京で一番遅い雪の日は4月17日のようです。直近では2010年に出ていますね。4月に入ってからもちらほらと雪が降っているようなので、タイミング的には今日の3月29日の雪は目立って遅くはないようです。(ちなみに1973年は1月15日以降1度も雪が降らなかったようです。)

■ 3月下旬以降の積雪

 降ったタイミング的には目立って遅くはなかったのですが、降り方が強かったのが特徴です。今日は東京で1cmの積雪が観測されましたが、都心で3月下旬以降に1cm以上雪が積もったのは1988年以来32年ぶりだそうで、積もるほど降った雪としてはかなり遅かった方だと言えそうです。

■ 雪は天から送られた手紙である

 世界で初めて人工雪の生成に物理学者の中谷宇吉郎さんが残した有名な言葉に「雪は天から送られた手紙である」という言葉があります。雪の結晶は上空の温度や湿度によって形が変わるため、降ってきた雪の結晶を見ることで上空の大気の状態を知ることができるという理屈ですね。

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出典:荒木健太郎著『雲を愛する技術』(光文社新書)

■ 関東雪結晶プロジェクト

 気象研究所の荒木健太郎さんが数年前から「関東雪結晶プロジェクト」というプロジェクトを行われており、これはスマホの最大ズームで撮った写真に「 #関東雪結晶 」をつけて投稿すると首都圏の降雪研究に役立ててくれるというプロジェクトです。

 今日の雪は肉眼で見てもかなり粒が大きい牡丹雪でしたが、その様子がいくつも投稿されています。皆様も次回以降良かったら投稿してみてください。

■ 貴重なサンプルを収集

 首都圏で雪が積もるのは珍しいので、自粛要請との葛藤のなか私も雪の貴重なサンプルを収集しに助手(3歳)とともに自宅から徒歩1分の公園に観測に出かけました。雪の結晶は撮影できなかったのですが雪を結集させてお友達を作りました。(そんなに沢山は積もってなかったので土の色がついてしまいました、、、)

 助手にもご満悦頂けたようで何よりです。

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【参考資料】


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