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嫌な夢をよく見る

めちゃめちゃ嫌な夢を見ていた。わたしの思う嫌な夢3要素の揃った夢だった。

・母に叱られる
・小さい頃の弟が自分が被害者ではなく見えるよう工夫した嫌がらせをしてくる
・場所は自分の家(今住んでいる西荻窪のアパート)である

で、母に叱られるのはみんな嫌だと思うんだけれど、わたしは幼少期、弟に対して一時期めちゃくちゃ「こいつはなんなんだ?????」という気持ちがあった。

弟は小さいうちはかわいいしなんかぼてぼてしてるし転んだりすると泣くし面白かった。遊んでやると嬉しそうにするのもこいつなかなかいいやつだなと思った。

でもだんだん大きくなるにつれて、母による「お姉ちゃんなんだから我慢しなさい」の回数が増えてくるようになり、その意味がわからなかった。弟というのは姉と何が違うのか、生まれた年がちがう、でも同じ人間では?と思っていた。

弟がしたことをわたしが叱ると母は「お母さんが2人いてはいけないからあなたは怒るのをやめなさい」と言った。それはお母さんの都合だと思った。わたしの弟に対する怒りの気持ちをどこにやればいいかまでは母は教えてくれなかったし、そもそも弟に怒るな、大人気ない、と母は言ったと思う。

大人気ないとは?

弟はそのうちわたしから遊び相手(母)、話し相手(母)を奪い、たまに話してくれたり遊んでくれる相手(父)は男の子どもが生まれたことに喜んでいてキャッチボールをしたりなんだりと弟に構うようになった。

その頃わたしは学校でごりごりにいじめられていて頼る先が父または母しかない状況だった。それをぜんぶ弟に持っていかれて、弟を叩いたりすればわたしが叱られた。わたしのストレスが溜まり続けて中学校の頃はCOCCOばっかり聴いて絵を描いて同人誌即売会の売り子を手伝っていた。でもそれは母としてはあまりよく思わないことのようだった。当時はオタクという文化に理解がなかったし、わたしもそんなに同人誌即売会で売られているような漫画が好きではなかったので、そのコミュニティからは高校進学とともに離れることになる(COCCOは聞いてた)

高校生になってストレスがわかんなくなったわたしは腕をぐちゃぐちゃに爪で掻きむしる自傷行為をするのだが、それが自傷だとはわたしは思っておらず、母はたぶん思わないようにしていて、ただただ皮膚科に行って薬を塗った。精神科、という言葉は一言も出てこなかったし、その言葉だけは言ってはいけないもののようになっていた。

その頃には親族の集まりでわたしは「女性陣」の方に入れられて、退屈そうに料理を待っている男性陣、ゲームをやっている男性陣、そういうところには入れてもらえなかった。
わたしは料理ができるが正確にものを切ったり危なっかしくなく料理をすることは不得手だったので、母の「可奈に包丁持たせるのあぶな〜い」の言葉により肉を細かく割く仕事しかできなくてたいへんにつまらなかった。
わたしはゲームがやりたかった。ゲームが好きで、プレイするのは上手くないのだが、裏ワザをたくさん覚えることが趣味だった。だからゲームをやっている男性陣を見て、そこに隠しアイテムがあるのに、とか、そういうことをずっと思っていた。
弟はそのコミュニティに自然に入っていて、性別って最悪だな、とその時に思った。

という経緯があって、わたしの嫌な夢3要素に戻ってくる。

・母に叱られる
・小さい頃の弟が自分が被害者ではなく見えるよう工夫した嫌がらせをしてくる
・場所は自分の家(今住んでいる西荻窪のアパート)である

弟はわたしにとっては(当時)わたしの欲しいものを全部持っていき、そしてそのことに抗議すると母がわたしを叱るという悪いループに入っていて、弟はほんとうに性根がヤバいやつなのではないかとわたしは思っていたが、それはよくよく思い出してみるとすべて母によって操作された部分が大きく「お姉ちゃんのせいだ」「お姉ちゃんなのに乱暴をするのはおかしい」という言葉によってわたしは弟へのヘイトをめちゃくちゃ溜めていた。

(ちなみに今では弟がとてもしっかりした人間になったのでわたしは弟にランチに誘ってもらえるようになった。そして弟とお茶してお互いの話をいろいろ言いあえるような関係性になった。すべて弟がえらい)

だからむかし嫌だったことを夢に見る。お母さんはわたしを叱るし、弟はわたしの苦手なことばかりしてきて怒らせようとする。それは今現在わたしの暮らしている家であることから、シチュエーションは今だということがわかる。嫌なことは今も起こっているとわたしは夢の中で思い込む。それはほんとうに地獄のようで、過ぎたと思っていたことがまたやってきたこと、これからも続くことに心が耐えられなくなってくる。すると母が叱る。弟がわたしにとって耐えられないようなことをする。

そして目が覚める。怒りのような感情で興奮している。だんだん自分の家に誰もいないことに気がついて安心してくる。そして涙が出る。わたしはこんなふうに大人になってしまった。

ものを書くために使います。がんばって書くためにからあげを食べたりするのにも使うかもしれません。