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大人は子供の将来を奪ってはいけない

以前出会ったシリア人女性は、
一度フランスへ逃れその後カナダへ来ました。
そんな彼女は、国際弁護士の資格を得るために英語を学んでいます。

とあるイラクの小児ガン患者の施設の子供の情報を頻繁に確認しています。
厳しい境遇ですが、それぞれの子供が医者や先生になるという、
大きな夢を持ってます。

現在通学中のクラスの生徒の大半は20代です。
時々見せる子供っぽさが逆に安心感を与えてくれるほど、
語学のスキルも高く、大の大人顔負けの意見を持っています。

日本を出て改めて強く思ったことは、
子供や若い世代の未来を、大人が奪っていけないということ。

興味深い統計があります。

日本の子どものなりたい職業の上位にYouTuberが入り、ポーランド、アメリカ、タイでも人気の職業に
一方でなりたい職業がないと答えた日本の子どもは約3割で11カ国中最も高い

(スプリックス基礎学力研究所調べ)

正直、夢はなくてもいいと思っています。
強制するものでは無いですし、
自分のペースで、成長の過程の中で見つけていければいいと思います。
しかしながら、夢があるに越したことはありません。

小さい時に親の働く姿を見て、同じ職業に就きたいと思った子供も多いはずです。
また子供の頃入院して、その時良くしてもらった記憶が残り、
医者や看護師を目指す人もいると思います。

イラクの施設の例も挙げましたが、彼ら彼女らはまさしく同じケースです。
経済的に豊かではないと言われている国や、情勢が不安定な国の子供ほど、
支えてくれた大人の影響で、医者や先生など大きな夢を持つケースが多いです。

また、リンク内に以下のような結果も見られました。

また日本の子どもがテストを好きではない理由として、「結果が悪いから」「テストがおもしろくないから」が多くあがり、11カ国平均よりも上回りました。特に「結果が悪いから」は11カ国中最も多く、学力テスト結果が11カ国中4位である一方で、自己肯定感の低さからテストを好きでないと思っていることが伺えます。

では日本では、まわりの大人はどのような行動を取ることで、
子供や若い世代が夢を抱き、自己肯定感を高くもてるのでしょうか。
もし自分の子供が「ユーチューバーになりたい」と言ってきたら、
どのように回答すれば良いのでしょうか。
この答えは、僕自身も今後考えていかなければなりません。
逃げてしまうようですが、まだ子供に対しての経験は未熟です。
このnoteを通りかかった人もぜひ、自分なりの答えを考えてみてください。

少し話はそれますが、
カナダで出会った社会経験をしてきた日本人留学生は、
今後の事はカナダで生活しながら考えるという人が多い傾向にあります。
ひと昔前であれば、まわりの大人の
「目標も決まってないのに、行って意味あるの?」
などという言葉が聞こえてきそうです。
ただ留学資金を貯め、仕事を辞めてきたことは、
その時点で大きな一歩を踏み出しており、実は一つ夢(目標)を叶えています。
僕自身、彼ら彼女らの年頃に海外に行こうなどと思ったことすら無かったので、
その時点で尊敬です。
僕らひとまわり上の世代の大人は子供だけではなく、
もし家族や同僚にそのようないた場合、
成年した世代の将来も同時に尊重しなければなりません。

結論、何度も言いますが、
大人は子供の将来を奪うのではなく、与える役割があります。
他の国に比べると、日本は夢を見ることが比較的可能な国です。
大人がどのようにサポートするか、
どのような影響を与えるべきかを考えることが大切です。

更にもうひとつ重要な事として、
政治的な理由で子供の将来を奪うことは、決して許せません。
ロシア・ウクライナ危機、ミャンマーのクーデター、
イエメン内戦、シリア危機、中国・台湾危機、きりがないです。
大人はこのまま、負の遺産を作り続けていいのでしょうか。

IMG_6061のコピー

追記:
と、ここまで書き上げた矢先、
ロシアがウクライナへの軍事侵攻を始めました。
政治的なことに対しても、たくさん言いたいことがありますが
ここでの言及は市民の命と心情に関してです。
カナダにウクライナ出身の友達がひとりいます。
彼女には母国に家族も友達もいます。
なぜ目標を持って母国を離れている若い彼女に
政治的な事情で辛い思いをさせなければならないのか。
もし自分が彼女の立場だとしたら。
考えるだけで胸が痛みます。
友達のために、そして危険にさらされているすべての人の為にも
早期の解決を心から願うとともに、
微力ながら行動していきます。

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