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「おちょやん」楽しみです

主夫になったので、8時からNHKの朝ドラが見られます。

「おちょやん」いいですね。

今回は劇団の話だからでしょうか、
群像劇、主人公も劇団員のひとりという扱いに好もしさを感じます。


私は京都生まれなので、小さい頃から当たり前に
テレビで「松竹新喜劇」を見て育ちました。

もちろん既に浪花千栄子は居ませんでしたが、

藤山寛美と渋谷天外をはじめ
曽我廼家明蝶、曽我廼家五郎八、
小島秀哉、慶四郎兄弟、酒井光子

などの顔と声とが懐かしく浮かんできます。


今回、さすがはNHK!と感じたのが
劇中劇とも言えるお芝居の場面です。

一場面のためだけに舞台上にきちんと大道具を組み、
舞台照明を使い観客まで入れている。

また、舞台上の役者さんたちの動きや呼吸が、
まさに往年の松竹新喜劇そのもので、
全く不自然さがなく心から笑えて、

本当に贅沢な気持ちになります。

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千栄子の夫だった渋谷天外という人は、
役者としてはあまり強い印象がないのですが、
脚本家としては大変優れていたようです。

ただ、かなり女癖が悪かったようで、
(朝ドラでは、気を遣って描かれています)
ついには、千栄子が世話をしていた内弟子にまで手を出し、
堪忍袋の緒が切れた千栄子は劇団を飛び出してしまう。

来週はその辺りの話になるようです。

後年、大女優となり御殿のような家を建てた千恵子は、
お祝いに訪れた客に、「渋谷天外」と彫らせた踏石を
靴で踏ませてから家に上がらせたとか。

「夫に浮気された奥さんの怨みいうのんは、
それほどのもんなんえ」

と、同様の思いを味わった母親から聞かされた話です。


昔、京都の「狸谷山不動院」に妻と参った時に、
長い石段の半ばに、
片側に「浪花千栄子」反対側に「渋谷天外」
と掘られた石柱を見つけました。

ふたりが仲の良い頃に奉納したのでしょう。
「さすがにこの名前を削れとまでは
言わなかったんだなあ」

と、妻とふたりしみじみ眺めたのでした。

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