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言葉の宝箱 0546【やれるだけのことはやらないと。そうすればたとえ敗れても、自分に残るものはある】

『辞めない理由』碧野圭(実業之日本社文庫2014/10/15)

単行本版の帯の惹句は
“ 負け犬たちよ、これが子持ちワーカーの圧倒的リアルだ! ”
決めのフレーズは
“ ワーキングマザー編集者の企業内サバイバルが、いま始まる ” とあり、
また裏表紙には
“ 理不尽な仕打ちには負けない!働くママの挫折と再生 ”とある。
職場結婚でそのまま共働き。
小学生の娘を育てながら、人気女性誌の副編集長を務める七瀬和美、37歳。男社会で肩肘張って奮闘するが、突然理不尽な降格を命じられ、
閑職に追いやられ、学校では娘をめぐるトラブル発生。
苦境に立つ和美が「働いてるママが好き」という言葉に触発される。
女性誌編集者のお仕事小説。


・ここなら、誰もみるものはいない。
ここなら、誰も気にするものはいない P76

・権力を失墜するとそれで寝返る人間もいる P80

・なにをやればいいのかわからないということが、
こんなにも途方にくれることだとは思いもしなかった(略)
しょせん人は他人の痛みには鈍感だ。
自分だけ傷つかなければいいのだ P84

・年取ってる分、私の方が度胸があるのかもね。
断られたからって、ダメもとであれば困ることはなにもないじゃない。
もし取れればラッキー P249

・辛いことがあっても逃げ出さないという姿勢を見せること(略)
精一杯戦って、その結果敗れたら仕方がないけど、
辛いことがあったからと、
尻尾を巻いてさっさと逃げ出したとは思われたくない(略)
後ろから見ている人間には、ごまかしはきかない。
いい加減な理由じゃ、きっと納得してもらえない(略)
やれるだけのことはやらないと。
そうすればたとえ敗れても、自分に残るものはある P266


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