言葉の宝箱 1027【夢を追うためには、なにかをあきらめることも必要なのでしょうね】
『東京バルがゆく』似鳥航一(メディアワークス 2016/11/25)
副題として「会社やめて相棒と店やってます」とあり、
序章の前に、こう記されている。
・バルとは、スペイン風のカフェ兼居酒屋のようなもの。
うちは移動式のバルです(略)
料理もお酒も素敵なものを取りそろえていて、
日替わりで変わるメニューもあるんですよ。
見かけた際は、ぜひお立ちよりください P4
『序章』『魚介のバリア』『海老のアヒージョ』『スペイン風のオムレツ』4話連作短編集。
コミック的なドラマ仕立てで、さらっとした内容。
料理に関する蘊蓄も綴られている。
・とどまるのが最も楽で、摩擦のない選択だからこそいまは避けたい P8
・余裕のないときほど本音は出やすいものだよ(略)
優しい嘘もつけないほどの純粋なお子さまなのさ P75
・人生ではやり直しがきかないことがある。
ひたむきに前を見て走る若さのせいで、
大切なものを見落としてしまうこともあるだろう。
もしも出会えた人にそんな思いをさせずに済むなら、
自分にとっても本望だ P93
・夢というのは口に出すだけなら簡単で、
うわついた言葉にも受け取れるが、地に足が着いていないと追えないし、
まして本気で実現を望むならきわめてシビアな思考法が必要になるだろう。現実を知らない者に叶えるのは難しいものだ(略)
夢を追うためには、ときに、
なにかをあきらめることも必要なのでしょうね(略)
その選択が正しいのか誤りなのかは問題ではなく、
あなた自身が考えて行動に移したことに、なによりも価値がある P104
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