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言葉の宝箱 0554【後悔のない人生って、ありますかね】

平01

『こっちへお入り』平安寿子(祥伝社2008/3/20)

無料の落語教室の受講を機に、物の見方、対処の仕方が変わっていく話。

・夢は、ただ夢見ているうちが華かもしれない。
現実になった途端、夢は夢でなくなる。
そして、現実にはリスクがつきものだ P171

・自分のためだけに生きていたら、喜ぶのは自分だけだ。
それはもしかしたら、虚しいことではないか?
なぜなら、そこにはラブがないからだ。
自己愛は、本当の意味のラブとはかけ離れている。
情けは人に「かける」ものだ。
情けとは、ラブとは、人と人との間にあるものだ P176

・情けは、人にかけるもの。
人のために自分を捨てることで、誇り高く生きられる。
人のために生きられる人間は、決して人生に絶望しない P187

・才覚があっても、失敗するときは失敗しますよ。
才に溺れるというのも、ありますからね。先のことはわからない。
誰だって、後悔しないように生きたい。
でも、後悔のない人生って、ありますかね P205

・人生は難しいです。いろんなことが起きる。
人はそういうとき、
その問題をどうやって解決すればいいか、具体的な対策を知りたがる。
でも、一番大事なのは、心の持ち方なんじゃないでしょうか。
悪いこと、心配なこと、つらいことが起きたとき、
どんな心の姿勢でいるか P207

・思い通りに行く人生なんて、ない。
誰もが、自分のバカさ加減に泣かされるんです。
その繰り返しが人生じゃないですか P208

・バカな考え、バカな行い、それゆえの泣き笑い。
だけど、それでいいんだよ(略)
でも、それでいいんだよと許されるには、条件がある。
悪意を持たないことだ。たとえ、傷つけられても P216

・八つ当たりされるくらい、腹の立つことはない。
こっちに落ち度はないのだから P222

・「励まされたのは、始めて」(略)
「そんなことないだろ。節目節目ではげましてるよ」
「そう? 頑張れとか言ってくれたっけ」
「頑張れなんて、野暮だよ。でも、少なくとも、
そんなことするなみたいな否定的なこと、言ったことないだろ」
「それ、励ましなの」
「そうだよ。黙って見守る。それが僕のスタンス。わからなかった?」(略)
「黙って見守りすぎだよ。ありがたくない。優しさが足りない」 P242

・人間っていうのは、
普段、人に見せてるのが本当の自分とは限らないんですよね。
それはもしかしたら、ただの殻なんじゃないか(略)
そう思えてならないんです P262

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