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言葉の宝箱 0981【積み重ねてきた日々からの信じ合う心で、自然と受け入れ、受け入れられる】

『そのバケツでは水がくめない』飛鳥井千砂(祥伝社2017/12/20)

アパレルメーカー「ビータイド」に勤める
佐和理世は自らが提案した企画が採用され、
新ブランド「スウ・サ・フォン」の立ち上げメンバーに選ばれた。
そんなある日カフェに展示されていたバッグのデザインに衝撃を受けた
理世はその作者・小鳥遊美名をメインデザイナーにスカウトする。
色白で華奢、独特の雰囲気を纏う美名の魅力とその才能に
激しく惹かれる理世。
社内でのセクハラ事件をきっかけに二人の距離は一気に縮まるが、
やがてその親密さは過剰になっていく……。
あの子の本当の顔は、どれ?

・いいですね、雨。私、雨が好きなんです(略)
五感がいつもより敏感になりませんか?
匂いや音や景色の色を、
いつもと違う状態で感じられて、気持ちいいと思うんです。
それに、この雨が上がったら何か新しいことが
始まるのかもしれないって、ドキドキするんですよね P40

・それぐらい、辛いことなんだって、ことだよな(略)
仲良くしてた人、信頼してた人に、酷いことをされるってことは。
正常な判断ができなくなるぐらい、
された人を壊す行為だってことなんだろう P345

・すべてを受け入れている。
でもそれは、二人が恋人だから、ではない。
受け入れるべきだから、そうしているわけではない。
積み重ねてきた日々からの信じ合う心で、
自然と受け入れ、受け入れられる P346

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