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言葉の宝箱 0339【やりたいことと、やっていることのあいだに横たわる溝の深さ】

『たゆたえども沈まず』原田マハ(幻冬舎2017/10/25)


天才画家フィンセント・ファン・ゴッホと商才溢れる日本人画商林忠正。
二人の出会いが、〈世界を変える一枚〉を生んだ。1886年栄華を極めたパリの美術界に流暢なフランス語で浮世絵を売りさばく一人の日本人がいた。彼の名は林忠正。その頃、売れない画家のフィンセント・ファン・ゴッホは放浪の末、パリにいる画商の弟テオの家に転がり込んでいた。兄の才能を信じ献身的に支え続けるテオ。そんな二人の前に忠正が現れ、大きく運命が動き出す。誰も知らないゴッホの真実が描かれたアート小説。

・やりたいことと、
実際にやっていることのあいだに横たわる溝の深さ P83

・なんてすてきなんでしょう。
この絵を部屋の中に飾ったら、
まるでもうひとつ新しい窓ができるようだわ(略)
新しい窓。そうだ、その通りだ。
新しい時代に向かって開け放たれた、新しい窓 P114

・憧れはしても心を許してはいなかった P247

・考え込んでも、どうにもならないことだってあるさ。
どんな嵐がやって来ても、やがて通り過ぎる。
それが摂理というものだ(略)
強い風に身を任せて揺れていればいいのさ。
そうすれば、決して沈まない P314

・届けたいんだ、この絵を。
この気持ちを分かち合える、誰かに P354

・涙に言い訳など要りません P397

・自分で価値を見出すことはせず、
むしろ他人が価値を認めたものを容認する、それが日本人の特性だ P405

・そういうものさ、パリという街は(略)
見たことがないものが出てくると、初めのうちは戸惑う。
なんだかんだと文句を言う。
けれどそのうちに、受け入れる P407

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