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若い人への価値の押し付けになっていないだろうか?振り返ると、反省しきりなことも…。

 年末年始に病床に伏しながら、あるネット記事に目がいき読んでまして、個人的にちょっとこんなふうに感じました。

 <時に力を持つ者は先入観から価値を押し付けてしまう。>と…。

 そんな先入観からの価値の押し付けらしきことを、失礼ながら、昨年末のexit兼近さんのご発言に対するさんまさんの反応の内容(下記「 」)から感じました。

「……(前半略)お前らの道を作ってやるためにな、俺は一生懸命舗装していくねん! (中略)お前らの将来のために! おまえらのために俺は道を作って、将来バトンタッチして残していこうとしてんねん。……」
と、さんまさんのご発言。

 なお、実際のTV映像は拝見しておりません。
 この前後の発言も含めギャグだったのかもしれません…。

 あくまで、この記事から私が勝手に感じたことゆえ、悪意のある記事だったならば、以下のこと再考の余地ありと認識しておきます。念のため。

◆アンコンシャス・バイアス?
 この記事を見ると、もしかして自分の価値観から相手が望まぬことを力ある者が勝手に押し付けていないだろうかと感じてしまいました。

 例えば「お前らの道を作ってやるためにな、…」という発言部分、「○○して"やる"ため」とは…。

 時に、権力者が陥りやすい価値の押し付けに似た表現を想い起してしまいました。
 特に良かれと思っているからタチが悪い。しかも権力者に誰も歯向かえないから一層まずくないだろうか。

押し付けになってない?(unsplash)

 目的は?
 本当に若手芸人のため?

 記事から読み取れるのはどうも違う印象で。
 失礼ながら穿った見方ではありますが、例えば、自身の考える芸能界のためか、或いは自身の価値の誇示、周囲からの良い人評価を期待、みたいな・・・。

 本当はそれが目的?とフッと感じました。
 (すみません、言い過ぎでしたか。)

◆じゃあ、どうする?
 仮にそうだとして、いずれにしても価値の押し付けは世間一般でもよく耳にすることではないかと感じます。

 どうする?

 つまるところ、力ある者は決めつける前に、相手の話しを聞くしかないと。
 相手が何を求めているか聞いた上で、それに見合ったことをフィードバックする。

ちゃんと聞いてる?(unsplash)

 すれ違うことへの解決策は、そこにありそうな感じでした。

 勝手にあんたらのためとか社会のためとかではなく、まずは正しくニーズに迫り目的を定める。

 そうしないと、良かれと思ってやろうとしたことも、若い人にドン引きされるだけになると。余計、世代間ギャップを助長しかねませんかね。

 若手芸人のニーズをきちんと把握し、相手の気持ちや思いに寄り添った結果なのかな?

 きっと○○だろう、○○に違いない、という思い込みのバイアスが強くかかっていなかっただろうか。

見えてる?(unsplash)

 そうでなきゃ、若手芸人からあんなコメント出てこない?

 自分は若い人の気持ちをよく知っていると信じていても、その思い込みをまず疑うのが大人のたしなみではなかろうかと感じるのです。

 決して他人事ではなく、強く自戒も込めてですがね。

◆時代は繰り返す。
 兼近さんが感じたのはこういうことだったのかもしれないなぁと感じていました。
 とは言え、それも私の勝手な想像であり、これこそ先入観ですがね(笑)。

 しかしながらです。
 こうしたこと、時代は繰り返す印象。

 私自身、就職した若い頃に同じような感情を上の世代に感じたことがよくありました。

飲みニケーションの前に(unsplash)

 就職したてのホヤホヤな時期、ベテラン先輩職員に誘われ飲み会に出る(当時は「出ない」という選択肢がない時代で…)。

 しかしながら、飲み会の席で自分が何をしているかといえば、お酌するか追加注文の対応するか、最悪はおじさんの武勇伝を聞くくらい。
 あとは黙って飲み続けるしかない。

 諸先輩は若い職員のために仕事以外の世界を教えているつもりなんだろうなとは思っていました。若い衆は仕事わからずストレス溜めて大変だろうから和ませるために酒に誘う、そんな感じの一種の優しさと考えて納得していました。

 ただ、若い職員は会社に入り酒が飲みたいわけじゃない。
 就職したからには一刻も早く人の役に立ちたいと思い、仕事時間の1秒1秒に集中し少しでも早く何かを得て一人前になろうと必死。たとえ徹夜しても。

一刻も早く一人前になりたい(unsplash)

 そういう状況を理解いただかないと、若い人にとっては、夜の飲み会もただただ苦痛な勤務時間外の延長。
 本当は勤務時間外も仕事に時間を費やして、役に立つ何かを早く掴みたいのかも…。

 当時、こんな悶々とした状況が何年も続いた記憶でした。ただただ苦痛。

 いま、若い方々がすぐに離職する理由のひとつが、自己成長できないからという理由なんだと聞きました。

 そういうニーズを把握し対応せずに、酒飲ませりゃそれで良しではダメ。

◆目線を下げるのが大人の嗜み
 先入観からの押し付けの事例は枚挙にいとまがない。
 経験を積み発言力を備え仕事をある程度コントロールできるようになると、誰しもが「アンコンシャス・バイアス」に陥りやすくなる。

 ベテランさんのように積み上げた経験は素早く対処し成果につなげることを可能にするが、一方で素早さは「高速思考」から先入観に陥るリスクも潜むもの。

 特に情報化社会ではこのリスクのほうが心配。

そこに潜むリスクに気づけますか(unsplash)

 そこに権力や発言力が加わると、正しい価値や目的を見失い、独りよがりの価値の押し付けで迷走となる可能性が高まるもの。アンデルセン童話「裸の王様」然り。

 偉くなればなるほど目線を下げて、自分と違う声に耳を傾けていくべしという啓示かな。

きちんと見え聞こえていますか(unsplash)

 さすれば、時に辛辣な声も聞こえるもの。それでもその声を遮断せずに耳を傾け、咀嚼し真意を探る。

 これが大人が取るべき態度であろうし、ダイバーシティ&インクルージョンにも大切な流れ。

 勝手な価値の押し付けは旧態依然的で最もまずいこと・・・。


             yoitenki4110


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