日記 梅と夢/カントリーエレベーター

梅だったのか夢だったのか

小中高の同級生が男女問わず全員銭湯で体を洗っている。風呂場なら裸のはずだが、どうだったかよく思い出せない。ひとりでぼんやり座っていると、今はもう何をしているか分からない、中学時代の女友達が近くに来て何故か給食の話になり、「あんなに色んな種類の人たちが一緒にご飯を食べるのってあのときぐらいだったね」と言われた。
なぜか私はそれに泣きそうになってしまい、シャワーを自分の顔にぶっかけた。
起床。
起きたらカレーうどんを食べに行って、古墳の周りを歩いて、神社に行って梅を見た。
その神社は全国から枝垂れ梅を集めて植林しているらしく、小さな傾斜に梅が咲き乱れているさまは、割と綺麗だった。
梅は純粋に花だけ見ているイメージですね。桜は周囲の出来事がセットになって記憶されている事が多いが、梅を思い出すときは梅だけしか思い出せない。
純粋な花だけの記憶。
帰りにカフェで桜なんとかミルクティーみたいなのを飲んだ。熱いミルクティーの上にクリームと桜色のなんかが乗ってるやつで、飲み始めは良かったがクリームを混ぜると全体がミルクティーの茶色になって、桜が枯れたみたいな感じがした。
その後家に帰ってから妙な腹痛に襲われて、小一時間トイレにこもった。

カントリーエレベーター

50メートルぐらいあるでかい数本のサイロの上に、赤い屋根の小さな家が建っている。
大抵工場のような建物の側にあって、周囲は畑や田んぼに囲まれている。
子どもの頃からその家が好きで、正体はわからないけど、親が運転する車の窓からよく眺めていた。
あれカントリーエレベーターと言うのですね。
家が昇降機になっていて、収穫された籾などを下にある各サイロに送っているらしい。
やっぱりあれ家じゃなかったのか。
地上から遠く切り離された小さな家。眺めは良いだろうなとか、玄関までどう登るんだろうとか、子どもの頃は様々なことを考えていた。
胡乱ともまた違う、ちょっとシュールな建物。
あの隔絶感。
好きですね。
正体がわかったこれからも、似たような空想をし続けるのだろうな思う。

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