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欲しかった他動詞、思い遂げる自動詞

「暗いトンネルの中を歩いているような状態です」

旅先で引いたおみくじが核心をついてきた。

まさしく今、そんな状態だ。

切ないほど的中している。

でもすごいと言いながら本当は、結構傷ついていた。

八方ふさがりは感じていたし、それでも進むしかないともわかっていたけれど。

ここまでハッキリ文字にされたくなかったなぁなんて、勝手なことを思っていたのだ。

的外れだと「よくわかんないや」と思うくせに、言い当てられると素直に降参できなかった。

なんとかなるなんて笑いながら、思ったより参っていたのかと自分を哀れんだ。


おみくじは続く。

「自分の立場を念頭に置きながら、地道な努力を怠ってはならない」

淡い期待も励ましもない。

そうか、私は無責任に励まされたかったのかと気づく。

トンネルは間もなく終わるでしょう、とか?

この経験は必ずあなたを飛躍させます、とか?

自分が期待する言葉を並べていたら笑いがこみあげた。

なんて薄っぺらなものが欲しかったのだろう。


出口まで絶対にあきらめない。

いつか絶対陽の目見る。

欲しかった言葉を自動詞に置き換えて、出口を目指すことにした。


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